BOMとは何か?
BOMはBill Of Materialsの略で、直訳すると材料の明細表などの意味になりますが、製造業では「部品表・部品構成表」と訳されます。
BOMは製品の製造プロセスで欠かせない重要な概念であり、製品を製造する際に必要な部品・材料・数量・仕様などを一覧にしたもの。
つまり、製造工程でどの部品や材料が必要で、どれだけ使うのかを明確に示したものがBOMです。
BOMの役割と重要性は、おおきく以下5つあります。
①生産計画の基盤:BOMは、製品の構成要素を細かく示すため、生産計画の基盤となります。部品や材料のリストが明確になることで、生産ラインのスケジューリング・資材調達が効率的にできるようになります。
②品質管理の向上:BOMは製品の構造を正確に表すため、品質管理においても重要な役割を果たします。正確な部品情報が揃うことで、製品の組み立て過程・検査の際に、不具合や欠陥を早期発見しやすくなります。
③原価計算の基礎:BOMには、部品・材料の数量と単価が記載されており、原価計算の基礎情報となります。部品や材料にかかるコストを正確に把握することで、価格設定・利益率管理がしやすくなります。
④設計変更の管理:製品改良をはじめ、顧客の要求により設計変更がされる場合、BOMは変更を管理するための重要なツールとなります。新しい部品・追加材料・既存のものからの変更が、BOMで正確に反映されるためです。
⑤サプライチェーンの最適化:BOMに記載されている詳細な部品・材料情報は、サプライチェーンの最適化に役立ちます。需要予測や在庫管理をする上で、必要資材を適切なタイミングで調達し、無駄な在庫を削減するための基礎データとなります。
製造業において、BOMは製品の構成要素・製造プロセスを管理する上で欠かせないツールです。生産計画・品質管理・原価計算・設計変更の管理など、さまざまなシーンでBOMにある情報が重要になります。
BOMを正しく活用し、製造プロセス効率化の実現に役立てていきましょう。
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