DXで抜本的な変革を!目指すべきビジネスモデルやテクノロジーとは?

  • 2021年7月8日
  • 2022年9月14日
  • DX・IT

DX時代のビジネスモデルは、従来のビジネスモデルとは異なります。

従来では大量生産が主流でしたが、DX時代ではデジタル技術やテクノロジーを活用したビジネスモデルです。

そもそもDXとは何なのか分からない方もいますよね。

DXとは、デジタル技術を駆使し、生活やビジネスモデルの変革をもたらすことです。

また、DXと混同しがちな用語がIT化。

この記事では、DXとIT化の違い・DXを推進するビジネスモデルやテクノロジーについて解説します。

【はじめに】DXとは?IT化との違い

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、2004年にスウェーデンのウメオ大学の教授であるエリック・ストルターマンが提唱した概念。

内容は、「進化し続けるテクノロジー技術によって人々の生活をより豊かにする」というものです。

しかし、ビジネスでのDXとは競争優位性を確立すること。

経済産業省のDX推進ガイドラインVer.1.0では以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

引用:「DX推進指標」とそのガイダンス 令和元年7月|経済産業省

また、DXと混同しがちなIT化。

DXとIT化の関係は、目的と手段です。

では、DXとIT化の違いについて説明します。

DX化:デジタル技術を駆使し「変革」をもたらすこと

DX化とは、デジタル技術を活用し変革をもたらすことです。

一般的な意味でのDXとは、ITやデジタル技術をによって人々の生活をよりよりものへと変革すること。

ビジネス上のDXとは、ITやデジタル技術を活用し、ビジネスモデルや組織の変革を示します。

また、ビジネス上のDXの目的は企業の競争優位性の確立

DXは、目的であって手段ではありません。

DXを推進する際に一番大切なことは、目的の明確化です。

IT化:業務の効率化

IT化とは、既存の業務を効率化する手段。

よって、IT化によって業務が効率化し生産性が向上するとDX化したといえます。

しかし、IT化がDXに必要とは限りません。

IT化はあくまで目的ではなく手段です。

IT化によって、業務の効率が上がると生産性の向上や人件費の削減に繋がります。

つまり、従来のビジネスモデルや組織がより新しいものへと変化するでしょう。

より詳しくDX化とIT化(デジタル化)について知りたい方は下記の記事をご覧ください。

DXとデジタル化の違いとは?成功ポイントと注意点【中小企業向け】

DXでビジネスモデル変革を狙うための基礎知識

DXでビジネスモデルを変革するには、現在のビジネスモデルと目指すべきビジネスモデルを理解する必要があります。

そもそも、ビジネスモデルとは何なのかピンとこない方もいるでしょう。

ビジネスモデルとは、利益が生まれる仕組みや、企業価値を高め事業を継続する計画のこと。

利益を生み出す製品・サービスに関する事業戦略と収益構造を示す用語として、ビジネスモデルが使われています。

では、従来とDX時代のビジネスモデルについて見ていきましょう。

従来のビジネスモデルは大量生産

従来のビジネスモデルは、大量生産によってコストを削減する方法を採用していました。

大量生産が始まった時期は、高度経済成長期。

多くの企業は、商品を売るために耐久性や部分的な改善ではなくデザイン性・利便性を重視しました。

大量生産のメリットは、大幅なコスト削減です。

一度に多くの商品を作るため、作業工程に掛かる無駄な費用と時間を省けます。

また、商品の品質を統一でき効率的な生産が可能です。

しかし、デメリットとして消費者のゴミ増加や環境汚染が問題となっています。

DX時代のビジネスモデルは顧客体験

近年、SNSを使った商品の購入や評価方法が増加。

企業と顧客との繋がりが多様化・複雑化しています。

そのため、企業は顧客体験を通じて、商品やサービスの魅力を伝える必要があるでしょう。

顧客体験とは、顧客やユーザーが企業の商品・サービスに興味を示し利用するまでの体験のこと。

DX時代では、多くの顧客との繋がりが重要です。

ECサイトやSNS、アプリなど顧客を商品・サービスに流動できる入り口をDXによって作ります。

一番大切なことは、顧客が何を求めているかの分析です。

分析データに基づき、顧客が求める体験を提供できれば高い評価が得られるでしょう。

DXを用いた3つのビジネスモデル

次に、DXを用いたビジネスモデルの例を紹介します。

DXの活用により、顧客体験やコスト削減、さまざまな人と交流しやすくなりました。

紹介するビジネスモデルは以下3つです。

  • サブスクリプション
  • D2C
  • プラットフォーム

今後ますます、デジタル化が進み新しいビジネスモデルが普及するでしょう。

では、3つのビジネスモデルについて解説します。

【DXビジネスモデル】1.サブスクリプション

サブスクリプション(サブスク)とは、料金を支払っている期間は好きなように利用できるサービスを販売するビジネスモデルです。

従来は、商品・サービスを短期的な利益を目的とし販売していました。

しかし、サブスクリプションでは長期的な利益を目的としています。

新聞紙の定期購読は、サブスクリプションの元となるビジネスモデルです。

デジタル技術が発展し、現在では多くの産業がサブスクリプションを導入。

デジタルコンテンツ以外にも、自動車やファッション、ヘルスケアや教育などさまざまな分野でサブスクリプションが浸透しています。

サブスクリプションは短期的なキャッシュフローは悪いですが、長期的に見ると安定した収益源です。

【DXビジネスモデル】2.D2C

D2CはDirect to Consumerの略で、DtoCとも呼びます。

D2Cとは、消費者に商品を直接販売する仕組みのこと。

D2Cビジネスモデルの特長は、自社で企画した商品を自社で製造し、ECサイトなどで広告代理店を挟まず販売する点にあります。

従来のビジネスモデルは広告代理店などを挟むため中間手数料が必要でした。

しかし、D2Cは製造から販売まですべて自社でおこなうため無駄なコストを削減。

また、自社ブランドの世界観を崩すことなく製品化できます。

さらに、得た顧客データを分析し改善することで、より良い商品・サービスの提供が可能です。

【DXビジネスモデル】3.プラットフォーム

プラットフォームとは、商品・サービス・情報が集まる場所のこと。

プラットフォームの特長は、参加者が増えることで場の魅力や価値が高まり、更なる参加者の増加に繋がることです。

プラットフォームの例は、Amazonや楽天市場。

プラットフォームでは、ビッグデータを活用し1社ではできない規模のサービスを提供できます。

世界最大企業のGAFA(Google,Apple,Facebook,Apple)は、4社ともプラットフォームビジネスです。

DXでビジネスを変革させる3つのテクノロジー

ビジネスの変革に欠かせないのがテクノロジーです。

テクノロジーとは、科学技術工業技術のこと。

人工知能Siriや話題の5Gもテクノロジーです。

そのため、我々の生活にはさまざまなテクノロジーが密接に関係しています。

では、3つのテクノロジーについて見ていきましょう。

【ビジネス変革テクノロジー】1.AI

AI(人工知能)とは、人間の知能をソフトウェアで人工的に再現したものです。

Aiは経験から学習し、新しい情報を覚え人間のようにさまざまな処理が可能。

画像認識や音声認識、自然言語処理などDXにおいて重要な技術といえます。

【ビジネス変革テクノロジー】2.5G

5G(5th Generation)とは、第5世代移動通信システムです。

5Gの特長は、高速・大容量・信頼性が高い・超低遅延・多数機器の同時接続が可能。

2020年に、ドコモ・au・ソフトバンクが提供を開始しました。

【ビジネス変革テクノロジー】3.クラウド

クラウド(クラウド・コンピューティング)とは、インターネット経由でユーザーがサービスを利用する形態です。

クラウドを活用すると、無駄な開発コストの削減、外部システム・データとの連携が取りやすくなります。

クラウドと聞くと雲を想像しがちですが、DXにおける重要なテクノロジーです。

DXで変革を推進。企業が抱える課題・注意点とは?

DX推進するうえで、企業が抱える課題は経営層のコミットメントでしょう。

DX推進には、明確なビジョンが必要です。

また、DX支援ツールを活用する際も注意点があります。

では、企業が抱える課題と注意点について見ていきましょう。

課題:経営層を巻き込み、経営戦略を固める

DX推進には、経営層のコミットメントが重要です。

DXの必要性は分かっていても明確なビジョンがないと意見の経営層と現場の従業員の間で意見の食い違いが生じます。

企業が解決すべき最初の課題は、経営層を巻き込み経営戦略を固めることです。

注意点:DX支援ツールを理解して活用する

DX推進の注意点は、DX支援ツールを理解して活用することです。

DX支援ツールの活用方法は以下8つ。

  • 自動化
  • マーケティング
  • セールス
  • 情報共有
  • カスタマーサポート
  • ビッグデータ蓄積、分析
  • 生産管理
  • バックオフィス

たとえば、製造業で自動化を取り入れたい企業はRPAと呼ばれる自動操作できるソフトウェアが最適です。

データ入力などの単純作業を自動化し、生産性の向上に繋がります。

事業内容と異なるDX支援ツールを活用しても、大きな効果は得られません。

そのため、自社の事業内容に合った適切なDX支援ツールを選択しましょう。

DXによるビジネスモデルの変革でより良い未来を

 

この記事では、DXとIT化の違い・DXを推進するビジネスモデルやテクノロジーについて解説しました。

DXとIT化の違いは、目的か手段かです。

現在、従来のビジネスモデルがDXによって次々と変化しています。

ビジネスモデルの変革により、今後ますます人々の生活がより豊かになっていくでしょう。

DX化において重要なことは、ビジョンを明確化し経営戦略を固めることです。

DXによってより良い未来に変革しましょう。

 

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