2022年12月7日に開催された、「製造業向けDXセミナー Fit to Standardで活用できるIFS Cloudの最先端機能をご紹介(主催:IFSジャパン株式会社)」にて、チェンシージャパン株式会社も登壇し解説させていただきました。
本記事では、製造業向けDXセミナーの概要をまとめてお伝えします。
資料のダウンロードも可能ですので、ぜひご覧ください。
概要:製造業向けDXセミナー Fit to Standardで活用できるIFS Cloudの最先端機能をご紹介(主催:IFSジャパン株式会社)
IFSジャパン株式会社が主催する、製造業向けDXセミナー(Fit to Standardで活用できるIFS Cloudの最先端機能をご紹介)は、2022年12月7日に開催されました。
開催の背景となった理由は以下です。
- ERPを導入したが、多くのアドオンシステムや周辺システムを開発している
- 複数のシステムが導入されているが、リアルタイムに連携されていない
- システムは導入されているが、オフライン業務が多く残っているなど顧客サービスへの対応について俊敏性がない
DX化が進み、変化が目まぐるしいビジネス環境。
新しいツールやテクノロジーを駆使して効率的にメリットを享受することは難しいでしょう。
オペレーション可視化を重視したITプラットフォームが必要であるものの、ビジネスに応じた柔軟性の高いプラットフォームを選択する必要があります。
そこで役立つのが、IFS Cloud。
IFS Cloudは、ひとつのプラットフォームで、サービスマネージメント、ERP、設備投資管理のソリューション提供が可能。
DX化が更に進む中での、各業種のニーズ対応・機能拡充・サービス充実など、効率的な運用を可能にする最新テクノロジー・事例をあわせて紹介するイベントです。
イベント登壇者・内容
(IFSジャパン株式会社代表取締役社長 大熊裕幸氏)
IFS Cloud – 業界別アドバンテージ
(IFSジャパン株式会社アカウントエグゼクティブ ティアナ アドルフ氏)
「IFS Cloud」がいかにビジネスの成長を促進させるか、業界別(製造業、エネルギー関連・公益・通信、航空宇宙・防衛)アドバンテージについて説明させていただきます。
IFS Cloud -データを活用した製造業での利益率向上
(IFSジャパン株式会社プリセールス部長 小笠原 光志氏)
変化の激しい市場の複雑な要求に対応するための生産管理機能と生産装置とのIoT接続によって工場の稼働率を最大化して利益向上に貢献するIFS Cloudの機能を紹介します。
コベルコ建機 顧客対応力向上のための基幹業務システム刷新
(コベルコ建機株式会社ICT推進部 担当部長 須藤 徹也氏)
20年前からグローバル拠点を1つのSAPで事業運営してきました。当時は、建設機械の様な、メーカー自らがカスタマイズ出荷し、長期サポートをする事業に対してSAP機能が不充分で合った為、膨大なAdd-On開発が必要でした。今回、業務プロセスを顧客目線で徹底整流化するとともに、事業特性に合ったIFSを選定しAdd-Onの1/5化に加え、「複数パッケージの標準機能を活かした」将来のバージョンアップに強いアプリ構成を実現しました。
IFS Cloud導入最前線
(IBMジャパン株式会社IBMコンサルティング事業本部 インダストリアル・プロダクツ・サービス事業部長 パートナー 島田 佳広氏)
IFS Cloudは他ERPソリューションと何が異なり、何が優位なのか? IFS Cloudを活用した業務改革・システム導入プロジェクトを進めるにあたって何が特徴なのか?等の疑問について、他ERPソリューション導入経験豊富なIBMが具体的なポイントを交えて説明致します。
お客様のデータドリブン型ものづくりを実現する、NECのERP導入支援とものづくりDXの実現
(日本電気株式会社製造システム統括部 プロフェッショナル 中西 紀章氏)
多くの製造業がデジタルデータを活用したビジネスモデル変革を目指すのに伴い、ERPには柔軟性や継続性が一層求められるようになってきました。しかし、既存スクラッチシステムからのERP標準機能導入は難しく多くの解決すべき課題があります。本セミナーでは、NECによるIFS Cloudの標準機能を最大限活用した「Fitting型導入」、さらにERPから発展的に変革を実現する「NEC ものづくりDX」の実績や取組みについてご紹介します。
IFSソリューションによる製造原価の把握・利益率の見える化と、販売戦略および経営判断への活用~中小企業のERP導入事例から~
(チェンシージャパン株式会社セールスコンサルタント 鈴木 雄也)
昨今、多くの企業がデジタル化やDX推進に取り組むなか、古くから使用するレガシーシステムからの脱却が進まない、また既存システムの機能が不足しておりデータが細切れになっている等の理由で、正確な原価の把握ができていないという課題をお客様から伺っています。
本講演では、当社が実際にERPの導入をご支援させていただいた事例を基に、IFSソリューションの原価機能のご紹介、および製造原価計算の手法、更には販売戦略や経営判断への活用方法をご紹介いたします。
クロージング
IFSソリューションによる製造原価の把握・利益率の見える化と、販売戦略および経営判断への活用~中小企業のERP導入事例から~
チェンシージャパン株式会社より、「IFSソリューションによる製造原価の把握・利益率の見える化と、販売戦略および経営判断への活用~中小企業のERP導入事例から~」の内容でお話させていただきました。
①導入事例概要
②IFSソリューション原価機能のご紹介と活用事例
③原価の見える化と経営判断への活用
チェンシ―ジャパン株式会社について
・15年以上に渡るIFSの導入経験および支援実績
・日米中タイで計100名以上の支援体制
・製造業に特化した導入事例の蓄積
チェンシ―ジャパン株式会社は、日本のモノづくりを世界に届けるグローバルな製造業のお客様のビジネスにおけるデジタル化支援に取り組んでいます。
IFS社とはグローバルパートナーシップを組み、日本・北米・アジアの拠点を基盤にグローバル展開をサポートしており、基幹システムであるERPとその周辺システムの構築まで、トータルエンタープライズソリューションを提供しています。
コンサルティング・システム導入・開発から、運用保守サービスとそのライフサイクルのすべてをカバーしております。
導入事例:基幹システム刷新プロジェクト(N社様)
チェンシージャパンの導入事例として、N社様の基幹システム刷新プロジェクトを紹介します。
N社様は、自動車業界、鉄鋼メーカー向け等の金属加工用潤滑油の製造、販売をする企業。
長年使用してきたレガシーシステムが老朽化を迎えたこともあり、未来を見据えた次世代の経営基幹システムを再構築し、業務改革に取り組みたいという課題がある中で、グローバルERPパッケージであるIFSが採択されました。
システム導入前の課題
N社様は、システム導入前に以下の問題点を抱えていました。
具体例としては、以下です。
- FAX・紙・印鑑の使用
→請求書は手作業で印刷、封筒入れ、発送し膨大な作業、原価や利益率が正しいかわからないため販売戦略が立てづらい
解決策:グローバルERPパッケージ「IFSソリューション」導入効果
問題解決策として、グローバルERPパッケージ「IFSソリューション」を導入。
導入後の大きな効果は以下でした。
- MRP(資材所要計画)を使用し需要に基づく生産・調達計画で業務と在庫管理を最適化
これにより、受注業務の効率化・ペーパーレス化の推進で業務のムダを削減が可能に。
より正確な原価計算と利益率の見える化で、営業活動を改善することができました。
IFSソリューション原価機能の紹介・活用事例
IFSソリューション原価機能を、図とともに解説します。
1.IFSの原価管理
IFSソリューションの原価管理のポイント1つ目は、「原価計算の構成」です。
BOM・製造工程・経費・外注費等の原価構成要素を積み上げることで原価を計算
構成と手順による目標原価の積上
→製造時の部品表(BOM)である製品構成(もしくはレシピ)および、製造工程を定義する手順から目標原価を算出
BOMの多段階構成と原価の積上
→細分化された要素を積み上げ
※BOMとは、Bill Of Materialsの略称で「部品表」のこと
また、製造工程時間と原価の設定の手順ポイントは以下です。
- 製品毎に標準的な製造時間と原価を定義
- 各工程に要する機械稼働時間と作業時間を設定
- 工程毎に使用する設備と作業者の時間単価を設定し原価を算出
標準原価の計算は、手順と製品構成の設定をもとに、原価計算を実行すると要素毎の積上結果が確認が可能です。
原価差異の確認は、製造ロット毎に実際原価が計算され、標準原価との差異が確認できます。
IFS機能活用事例2つ
事例1.IFS原価機能の活用事例
→様々な原価要素をテンプレートに登録することで必要な原価を管理
→テンプレートは製品毎に設定が可能
事例2.IFS原価機能の活用事例
→製品毎の製造手順を設定することで細かい原価設定が可能に
原価管理でお悩みの方へ
本記事では、ウェビナーで解説した、IFSソリューション原価機能の紹介と活用事例の概要をお伝えしました。
IFSソリューションの原価機能は、以下3つのことが可能です。
- IFSによる正確な原価の把握
- 原価分析データの積み重ねによる不採算品番の特定
- 利益率の高い製品へ営業活動を集約
今後期待される効果としては、以下2つがあります。
- 更なる製品統合による在庫最適化、変化する原料調達環境への迅速な対応
- IFSによって積み重ねた原価データによって経営資源の有効活用とコストダウンが可能に 将来へ向けた経営判断に活用
社内DXに取り組む方、デジタル技術を生かしたサプライチェーン変革を目指す方。
現場のデータ活用で悩まれている方や、経営企画担当者の方は、ぜひチェンシージャパンにご相談ください。
御社の状況にあった解決策をご提案させていただきます。
ウェビナー資料は以下ページよりダウンロードでき、動画視聴も可能ですのでご覧ください。