「在庫を適切な量に保つことができない」と、お悩みではないでしょうか?
自社に適した在庫管理をするためには、MRPとERPを上手く掛け合わせることが成功の鍵。
今回は、日本・タイで長年のIFS経験を持つ弊社主任より、MRP(資材所要計画)の特徴・機能をわかりやすく解説。
MRPと、弊社提供のERPソリューションIFS Cloudを組み合わせた際のメリットとあわせて、ぜひご覧ください。
・MRPの特徴とは?
・MRPを利用する3つのメリット
・MRPで解決可能な課題例2つ
解説者(弊社主任)Profile
MRP(資材所要計画)とは?
MRP(Material Requirements Planning System)は、翻訳すると資材所要計画。
ERPでいわれるMRPとは、資材所要計画の自動計算機能を指します。
MRPとは、必要な材料を適したタイミング・最適な量で発注するための手法であり、在庫管理・生産計画で活用されます。
つまり、MRPは生産計画を立てる上で重要な存在ということ。
続いて、MRPの特徴をみていきましょう。
MRPの特徴とは?
MRPの特徴以下は以下です。
- マスタ設定・需要・供給情報をインプット→製造・発注指示を自動作成
弊社が取り扱うIFS CloudのMRP機能では、以下のマスタ設定をします。
- BOM(製品構成)
- 品目情報
- 発注・製造リードタイム
- 安全在庫数
- 製造・発注ロット単位 など
上記のマスタ設定の中で、需要情報=受注データ、供給情報=発注・製造・在庫情報がインプットになります。
MRPはインプットを利用し、最適な生産計画を立て、発注・製造指示を自動生成。
加えて、IFS Cloudの「安全リードタイム」機能を使用すると、変動を予測した計画作成が可能になります。
詳細をみていきましょう。
IFS Cloudの「安全リードタイム」機能とは?
弊社提供ERPソリューション、IFS Cloud。
IFS Cloudには、安全リードタイムという機能があります。
安全リードタイムとは、発注・製造リードタイムに対して、変動する誤差をバッファ値として持たせる機能のことです。
安全リードタイム機能により、発注・製造で発生するかもしれない不確実性の高いリードタイムケースにも対応できます。
さらに、IFS Cloudには、MRP実行結果を即時確認できる画面があります。
以下のスクリーンショットをご覧ください。
上記の画面は、MRP実行結果を確認できるだけではなく、在庫不足の可能性の有無などのアラート機能もあります。
在庫切れのリスクを通知・速やかにアクションを促すため、在庫切れを防ぐことが可能です。
過剰在庫・在庫不足により生まれるリスク・トラブルとは?
在庫を適切に保てない場合、過剰在庫による在庫管理コストの増加・在庫不足による生産ライン停止だけでなく、さまざまなリスクを抱えることになります。
過剰在庫・在庫不足が起因したトラブルをみてみましょう。
過剰在庫によるトラブル
在庫過剰のトラブルは以下です。
- 在庫管理コスト増加
- 品質低下リスク
商品の有効期限切れはもちろん、有効期限が迫る製品の場合は、商品価値がほぼなくなります。
商品の期限切れを前にした過剰在庫トラブルがあると、製品作成コストのみかかり、利益がゼロになるリスクが発生します。
在庫不足によるトラブル
在庫不足のトラブルとして、以下があります。
- 製品を作るための資材が不足し、生産ライン停止・生産スケジュール遅延のリスク
在庫が適正でなくなると、売上・原価管理に影響を及ぼし、重要度が高い経営課題へと発展します。
とはいえ、在庫を適切量に保つことは難しいこと。
生産計画を立てるだけでなく在庫分析もすることで、初めて在庫の適正化が可能になります。
しかし、在庫分析まで手が回らないという方も多いでしょう。
そこで活用したいのが、MRPです。
MRPを利用するメリットをみていきましょう。
MRPを利用する3つのメリットとは?
MRPのメリットは、以下3つあります。
- 適正在庫を維持し在庫リスク軽減
- 資材管理業務の削減
- 生産計画立案の時間を短縮
MRPのメリットは、資材管理業務・生産計画立案の自動化し、管理・計画立案にかけていた時間を短縮できるところ。
時間が短縮されたことで、在庫分析する余裕が生まれます。
また、IFS Cloudには在庫分析ツールがあります。
IFS Cloudを導入することにより、在庫を適切に保つPDCAサイクルが形成しやすくなります。
さらに、資材管理業務・生産計画立案の自動化により、ヒューマンエラーによる二重発注・計算ミスの発生率が減少し、業務効率化にもつながります。
MRPで解決できる課題とは?2つのケースで解説
MRPで解決可能な課題例を、2つのケースを例にみていきましょう。
ケース1:手配漏れによる欠品→製造が遅延
原因は、生産計画の立て方に問題があり、必要なものが必要なタイミングで手配できていないこと。
まずは、適切な生産計画を立てるためにMRPを活用します。
IFS Cloudで所要量計算結果を確認し、手配漏れ・手配遅れのケースを分析。
結果、適切な生産計画へフィードバックし、課題解決へとつながります。
ケース2:生産計画作成に時間がかかり、在庫分析の時間がとれない
原因は、マニュアルで手配しているため、生産計画を立てるために工数がかかっていること。
MRP導入により、生産計画立案が自動化され、在庫分析の時間をつくることができます。
さらに、IFS Cloudの在庫分析ツールで、どの時点でマイナス在庫になるのか・何日分再スケジューリングする必要があるかなど、生産計画を見直す工数も短縮可能。
トラブルを未然に回避した、綿密な生産計画を立案できます。
生産管理・在庫の適正化でお悩みの方へ
生産計画を立てる上で重要なMRPについて、特徴・メリットを解説しました。
弊社が提供しているIFS Cloudは、安全リードタイム機能・MRP実行結果の即時確認画面・在庫分析ツールなどがあります。
MRPとIFS Cloudを上手に活用し、生産計画の自動化・在庫管理の適正化を目指してみませんか?
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また、生産計画や在庫管理でお悩みを抱えている方向けに無料相談会も実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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