MRP(資材所要量計画)Material Requirements Planning

  • 2024年5月14日
  • 2024年5月14日
  • 用語集

MRPとは何か?

MRPとはMaterial Requirements Planningの略であり、資材所要量計画と訳されます。製造業でよく使用する生産管理手法のひとつです。

MRPは、生産計画の遂行に必要な原材料・部品の数量を計算し、資材が必要になる時期を決め、納入時期を管理するなどの調整をします。つまり、生産に必要な資材を最適な数量で購入・製造するために、生産計画をもとに計算し、購入時期を決定するシステム=MRPです。

MRPは、在庫管理・発注業務の効率化のための生産管理手法として、生産過程に必要な資材供給を適切に確保するために役立ちます。

MRPの概念・手法は、おおきく以下6つにわかれます。

①需要予測:需要予測を基に生産計画を立案
需要予測は、過去の販売データ・市場動向などを分析し、将来の需要を予測するプロセスです。

②所要量計算:製品の製造に必要な各種部品や原材料の所要量を計算
所要量計算は、製品の構成(BOM、Bill of Materials)と呼ばれるものを基に実施されます。

③在庫管理:在庫レベルを考慮して計画を立案
在庫が十分にある場合は、追加の発注や製造をせず在庫を使用します。在庫が不足している場合は、追加の発注や製造をして供給を確保します。

④リードタイムの考慮:部品や原材料の調達にかかるリードタイム(調達時間)を考慮し、計画立案
リードタイムを考慮した計画により、生産スケジュールの適切な調整・遅延回避につながります。

⑤適切な発注ポイント設定:適した時期に発注ポイント(再発注ポイント)を設定することで、在庫の最適なレベルを維持
発注ポイントは、在庫が一定のレベルに達したときに再発注をするための基準となります。

⑥生産スケジューリング:所要量と在庫レベルに基づき生産スケジュールを立案
生産スケジューリングにより、生産ラインの効率を最大化・リソース最適化につながります。

MRPは、コンピューター上で複雑な計算と判断を自動化します。これにより、生産計画と資材調達を効率的に管理することができ、生産プロセス全体をスムーズに運用することが可能になります。

生産性向上や顧客サービス向上だけでなく、業務の二重化・ヒューマンエラーなどのトラブル回避も期待できるのが、MRPシステムです。

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