【製造業DX担当者御中】DXとIT化の違いを解説!DXの手順とポイント

  • 2021年9月22日
  • 2022年10月12日
  • DX・IT

DX(デジタルトランスフィーメーション)は組織全体を変革する取り組み、IT化はデジタル技術を利用した業務の効率化を意味します。

今回は、DXとIT化の違いをお伝えしたうえで、DXに取り組むメリットを紹介します。

繰り返される残業、なかなか向上しない生産性、人材不足など経営上の悩みをお持ちの方はぜひ参考にしてください。

目次

DXとIT化の違いとは?初心者にもわかりやすく解説

「DX」と「IT化」はよく間違われる言葉です。

しかし現状をより良い方向に変えていくためには、言葉の意味を正しく知る必要があります。

言葉の意味を履き違えると、コミュニケーションがうまく図れず、組織改革の効率が悪くなる可能性があるからです。

まずは基本を押さえて、効率的かつ低コストな変革に取り組みましょう。

DXとはビジネスをいい方向に変革させる取り組みを指す

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
(出典:「DX推進ガイドライン Ver.1.0(平成30年12月)」

上記は総務省が示す「DX」の概念です。

わかりやすいように言い換えると「デジタル技術の急激な普及による環境の変化に影響されず、効率的な製品の製造とサービス提供を実現するために、組織改革をすすめましょう」となります。

では、実際にどのように取り組みを進めていけばいいのでしょうか。

まず必要なのは、デジタル技術を用いた業務の効率化です。

そのため、デジタル技術についての基礎知識を身に付けておきましょう。

IT化とはデジタル技術による作業・業務の効率化を指す

仕入れや売り上げなどの収支を記録する帳簿を手作業で行っていたとしたら、計算やまとめるのには莫大な時間と労力を要します。

しかしパソコンを始めとするデジタル技術を導入すれば、数値を入力するだけで計算やグラフ化などが可能になり、人件費削減につながります。

また、工場の生産性を全体的に管理し、効率のいい業務を管理できるシステムがあれば、生産性と収益のアップに。

近年IT化を推進する声が大きくなっているのは、経営側と現場スタッフ双方の負担を軽減できるメリットがあるためです。

DXにはIT化が必要不可欠な存在となっている

効率的な業務と、高い生産性を得るために行うDXには、既にIT化はなくてはならない存在です。

製造に使用する機械と管理システムがインターネットを通じて情報を伝えてくれるIoT技術や、業務の経験を積むほどに学習してさらなる効率化に期待のかかるAI技術は日々進歩を遂げています。

少子高齢化における慢性的な人材不足を補う意味でも、デジタル技術によるIT化は、もう大企業だけに必要なモノではありません。

中小企業も含めた、全ての企業がIT化とDX推進を図っていかなければならなくなっています。

DX推進・IT化による3つのメリットとは?

IT化によるDX推進は、かかった時間や手間、コスト以上のメリットが存在します。

具体的なメリットは以下3つです。

  1. 業務効率化による生産性の向上
  2. ライバル企業との競争力アップ
  3. テレワークやフレックス制を導入しやすくなる

メリットを確認しながら、DX推進後の姿をイメージしてみましょう。

自社が抱える課題や、必要な解決策が見つかりやすくなります。

メリット1.業務効率化による生産性の向上が可能

例えば書庫に保管している膨大な書類を全てデータ化できれば、プリント用紙を準備せずに済むため、コスト削減につながります。

さらにデータ検索機能があれば、必要な書類を探す手間もなく、業務の効率化を同時に実現できるでしょう。

書類のデジタル化はほんの一例に過ぎませんが、DX推進は生産性の向上に大きく貢献します。

メリット2.ライバル企業との競争力アップが可能

中小企業は特に、ライバル企業との競争力アップが必要です。

慢性的な人材不足に悩まされ、仕事があっても対応できない状態に陥るリスクがあります。

DX推進により、より少ないマンパワーでより多くの業務をこなせるようになれば、より幅広い仕事を受注できます。

よってライバル企業との競争力アップにつながり、次のビジネスチャンスの獲得も夢ではなくなります。

メリット3.テレワークやフレックス制を導入しやすくなる

テレワークとフレックス制の魅力は、通勤時間がなくプライベートタイムが増える点と、自分の生活リズムに合わせて仕事ができる点です。

「ニューノーマル」という言葉をよく耳にするように、近年では自宅で働くという新しい働き方が注目され、定着しつつあります。

次々に出てくる新しい考え方や働き方に対して、より柔軟な対応力を要求される今、DXによる業務改革は重要性の高まりが予測されます。

IT化によるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進のための手順

DX推進の手順は下記7ステップです。

1.目標の決定
2.コンサルティングによる課題明確化
3.現場スタッフとの話し合い
4.事業企画書の策定
5.DX推進開始
6.必要なシステム開発及び導入
7.PDCAサイクルによる改善

各手順のポイントを踏まえて、詳しく解説します。

DXを検討している製造業の方はぜひ参考にしてみてください。

DX推進の手順1.目標の決定

最初に行うのは「いつまでに」「どのくらいのDXを目指すのか」の2点を明確にした目標設定です。

ポイントは無理のない目標にすること。

無理を通して満足できる結果にならなかった場合、コストも手間も水の泡です。

経営側の十分な話し合いのもと、的確な目標を設定しましょう。

DX推進の手順2.コンサルティングによる課題明確化

製造工程や事務業務など、効率の悪いポイントを洗い出し、リストアップします。

同時に、デジタル化によってどのように変化するかを、ある程度シミュレーションすると効率的です。

製造に必要な仕入れから出荷に至るまで、詳細にチェックして課題を明確化してください。

DX推進の手順3.現場スタッフとの話し合い

製造ラインで実際に業務を担当しているスタッフとの話し合いでは「何を」「どのように」変革するのかを議題にします。

現場スタッフ目線で意見を真摯に受け止める姿勢が大切です。

決して経営側本意のDXとならないためにも、丁寧な聞き取りを行いましょう。

DX推進の手順4.事業企画書の策定

自社が抱える課題が明確化し、どのような方向性でDXを推進するかが見えてきたら、実際に企画書を策定します。

最初に設定した期間内に業務革新ができるようにしますが、時間が足りない場合は再度期間設定を考えます。

詰め込みすぎた企画は、現場の業務を圧迫し、業績ダウンにつながるリスクがあるため注意が必要です。

DX推進の手順5.DXを開始する

現場スタッフに対し、企画書の内容をわかりやすく説明し、DXの推進を開始します。

まずは部分的なDX推進を行い、現場スタッフの声を分析するのも効果的です。

しかし、人材が足りなければ無理に分析をする必要はありません。

確保できる人材や、製造ラインの状況に合わせて柔軟に対応しましょう。

DX推進の手順6.必要なシステム開発及び導入

製造ラインや事務に必要なシステムを開発しますが、システム開発と導入は専門の業者に外注するのが一般的です。

SE(システムエンジニア)を雇用できれば、より効率的なDX推進が可能ですが、SEは慢性的な人材不足に陥っています。

現実的には難易度が高いため、外注をおすすめします。

DX推進の手順7.PDCAサイクルによる改善

システムの導入が完了し、組織の変革に成功しても、DXは終了ではありません。

PDCA(計画・実行・確認・分析)サイクルを活用し、定期的なシステムの見直しを行います。

繰り返すうち、さらに高度な業務効率化が可能となり、より働きやすい職場へと変革を遂げます。

製造業の課題解決に向けたシステムとは?ERPの導入が効果的

ERPとは製造業における資源要素(ヒト・モノ・カネ・情報)を適切に活用する、基幹系情報システムです。

製造業が抱えやすい課題をもとに、どのようなメリットや導入形態があるのかを紹介します。

製造業が抱える主な課題は6つある

製造業においては下記のような課題が生じやすいです。

・.二重入力によるデータ不整合が生じる
・在庫管理・原価計算が煩雑で正確性に欠ける
・情報収集及び伝達にタイムラグがある
・受注から納品までのリードタイムが長い
・部品の欠品及び滞留在庫の増加

グローバルに展開している製造業であれば、次のような課題を抱える場合もあります。

・現地の状況把握が困難
・需要変動に対してタイムリーな対応ができない
・品質管理が困難
・コンプライアンスが順守できない

【ERPのメリット】様々な課題を「情報の一元管理」で解決できる

ERPは製造業において発生する情報を一ヶ所に収集、現状をタイムリーかつ正確に把握できます。

そのため経営戦略や戦術を決めやすく、これまで抱えてきた様々な課題の解決に役立ちます。

製造ジャンルにおいてDXを推進するのであれば、必須とも言えるシステムです。

【ERPの導入形態】コストや規模に合わせて柔軟に活用できる

製造業に関する業務一式をカバーできる「全体最適型」の他、インターネットを介してアプリケーションを使用できる環境を構築する「クラウド型」があります。

中でも導入しやすいのは、総務や現場など業務単位で導入して拡張・追加していく「コンポーネント型」です。

規模に合わせて柔軟に対応できる上に、業務ごとに段階を踏んでDXを推進できるため、コスト的にも負担になりにくいのが特徴。

近年では「IFS Applications」というコンポーネント型ERPパッケージが注目を集めています。

サプライチェーンや製造工程の360度可視化が可能で、製造ジャンルでの活躍に期待されているソフトです。

ERPソフト「IFS Applications」とは?低コストでDX推進を目指せる理由

IFS Applicationsは、スウェーデンに本社を構える「IFS社」が提供するコンポーネント型グローバルERPパッケージです。

IFS Applicationsが低コストでDX推進を可能にしているのは、豊富なモジュールによって柔軟性に優れているため。

詳しく解説するので、製造業においてDX推進を検討している担当者の方は、ぜひご覧ください。

70以上の豊富なモジュールで製造業全体をカバー

「モジュール」とは、会計や品質管理など業務別に用意されているサービスです。

様々な業務の課題解決に向けたサービスを、必要に応じてパズルのように当てはめながら、予算や規模に合った的確なシステム構築ができます。

視覚的にも直感的にもわかりやすく、AIやIoTとの連携も可能なので、IT化が進んでいる取引先との足並みを迅速に揃えやすくなります。

日本にはアジア最大のIFSビジネスパートナーとなっている企業があるため、ぜひチェックしてみてください。

「チェンシージャパン」ならIFS Applications導入をワンストップで対応可能

DX推進の中でも、システム開発は専門知識がなければ不可能と言えるほど困難です。

そのため外注に頼らざるを得なくなります。

外注先企業を選ぶ時のポイントは、コンサルティングから開発、運用保守までをトータルカバーできるワンストップ体制であるかどうかです。

チェンシージャパンはアジア最大級のIFSパートナーであると同時に、IFS導入をワンストップで提供しています。

IFSに対して高度な知識を身に付けた技術者と、モバイルサポートにも対応している最新技術によって、満足できるDX推進をサポートできるのが魅力です。

業種ごとのニーズに合わせて最適化されたシステムは、使いやすさと生産性向上の両方を可能にします。

製造業におけるDX・IT化でお悩みの方へ

この記事では、DXとIT化の違いと、DXに取り組むメリットを紹介しました。

製造業こそDXが必要な時代であり、そのためには正しい理解と選択が必要です。

IFS LABOでは、製造業向けのDX・ERPの知識発信とともに、ERPソフト導入のご相談を受け付けています。

専門コンサルタントが丁寧にお悩みに寄り添い、会社のフェーズに応じたプラン設計が可能です。

基幹システム入れ替えでお悩みの製造業の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

チェンシージャパンは、ERPソリューションIFS Cloudの販売・導入・構築・運用までワンストップで提供中。

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グローバルERP IFS導入におけるシステムインテグレーター『チェンシージャパン株式会社』

チェンシーグループの日本法人として、アジア地域の企業に向けて高品質で革新的なソリューションを提供しています。日本・アメリカ・中国・タイを拠点にIFS経験者を100名以上を抱え、海外拠点へ進出されるお客様プロジェクトの円滑な支援も実現します。

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