マネーフォワード ERPとは?気になる評判・料金プランを解説

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バックオフィス用ERPとして注目を集める、マネーフォワードクラウドERP。多くの企業で導入されていますが、一体どのような特徴があるのでしょうか。

この記事では、マネーフォワード ERPの特徴と評判・料金プランを解説します。また、後半ではERPシステムの導入をご検討中の方に向け、ERPの種類やおすすめのシステムを紹介

自社に適したシステムをお探しの方は、ぜひご参考ください。

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目次

マネーフォワードクラウドERPとは?

対象会社規模 小規模事業者〜大企業
提供形態 クラウド型
ERPの種類 業務ソフト型
料金プラン スモールビジネス:2,980円/月〜(税抜)
ビジネス:4,980円/月〜(税抜)
提供会社 株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウドERPは、人事労務業務・会計業務をシームレスに統合し、バックオフィス業務を最適化するシステムです。導入企業の会社規模・成長に合わせ、機能を自由に組み替えることが可能です

さらに、インターネットを介して提供されるクラウドERPのため、低コストかつ短期間で導入できます。この章では、マネーフォワード クラウドERPの特長ともいえる、組み替え自由な16のサービスを解説します。

マネーフォワードクラウドERPで使える16サービス

引用:バックオフィスを効率化する「マネーフォワード クラウドERP」

マネーフォワード クラウドERPで利用できるサービスは上記の16種類です。大きく、経理財務・人事労務・BPOの3種類に分類され、さらに細かな会計・勤怠・経費BPOなどに分かれています。

システムの導入時には、目的に合わせて最低1サービスから導入が可能です。例えば、人事労務の効率化を目的に、以下のサービスを導入するのも良いでしょう。

  • 勤怠
  • 給与
  • 人事管理
  • 年末調整
  • マイナンバー

従業員の情報を一元管理し、入退社手続き・勤怠管理・給与計算・年末調整業務における、データの入力工数を削減できます。また、会計業務の自動化を目指すのであれば、下記の組み合わせも可能です。

  • 会計
  • 経費
  • 固定資産
  • 債務支払
  • 債権請求

銀行やクレジットカードなどの明細データを連携し、入力・仕訳を自動化できます。マネーフォワード クラウドERPは、導入企業のニーズに合わせて自由にサービスを選択できる、柔軟性の高いERPシステムです。

マネーフォワードクラウドERPとクラウドERP freeeの違い

マネーフォワード クラウドERPと比較されがちな、「クラウドERP freee」。いずれも、バックオフィス業務に特化したシステムですが、主に下記の違いがあります。

マネーフォワード クラウドERP クラウドERP freee
経理部門を得意とする 会計部門を得意とする
既存業務への適合率が高く運用しやすい 運用効果は大きいものの、初期設計が大きな障壁に

マネーフォワードクラウドERPは、シンプルな仕組みに定評があるERPシステムです。既存業務を変更せずとも、マネーフォワードクラウドERPに置き換えるだけで、効率化を実現できます。

一方、クラウドERP freeeは、業務フローの再構築を掲げるERPシステム。システム自体が新たな業務フローになるよう構築されており、導入によって大きな改善効果を望めます。

しかし、クラウドERP freeeの機能を使いこなすには、既存業務を丸ごとシステムへ適合させる必要があるため、初期設計が大きな障害になります。クラウドERP freeeについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご参考ください。

関連記事:「クラウドERP freee」の特徴とは?3つの料金プラン・導入企業の評判

マネーフォワードクラウドERPにおける3つの特徴

マネーフォワード クラウドERPには、主に下記3つの特徴があります。

  • サービス連携で人手業務を削減
  • バックオフィスの一元管理により経営状況が可視化
  • 低コスト・短期間での導入

この章では、それぞれの特徴について深掘りして解説します。

特徴1.サービス連携で人手業務を削減

1つ目の特徴は、各サービスの連携により、人手業務を削減できることです。

引用:クラウド型ERP はじめようキャンペーン|マネーフォワード クラウド ERP

マネーフォワードクラウドERPは、各サービスが相互に連携しているため、一度入力したデータが別機能へリアルタイムで反映されます。例えば、日々の勤怠データが共有され自動的に給与を計算するなどです。

結果、データ収集や二重入力などの手間を削減できます。経費管理では、搭載された人工知能(AI)が、ビッグデータを元に勘定科目を提案

使用するたびに学習するため、自動入力・自動仕分けの精度が高まり、チェック工数も削減できます。日々の作業を自動化できるので、バックオフィス業務の効率が大幅に改善されるでしょう

事実、マネーフォワード公式のアンケート調査によると、マネーフォワード クラウドERPの導入により

  • 給与計算のコスト:年間約133万円削減
  • 会計業務にかかる時間:毎月約2分の1に短縮

などの実績が報告されています。

削減された人員・コストを、よりクリエイティブな業務に割り振ることで、経営資源の最適化も期待できます。

特徴2.バックオフィス業務の一元管理により経営状況が可視化

2つ目の特徴は、バックオフィス業務の一元管理により、経営状況を可視化できることです。先述の通り、マネーフォワードクラウドERPの各サービスは、入力データを相互に連携しています。

そのため、システムへアクセスすれば、社内のデータを瞬時に把握できるのです。また、マネーフォワードクラウドERPには、日々のデータを自動で集計してくれる、レポート機能が搭載されています。

会計データを用いた経営状況や、さらに細かな売上・経費状況をリアルタイムに可視化できます。現状の社内状況を正確に把握できれば、速やかにボトルネックを捉え、改善策・今後の対策などを施せるでしょう。

このように、マネーフォワードクラウドERPの導入メリットには、業務効率化のみならず、全社的観点の最適化も含まれるのです。

特徴3.低コスト・短期間での導入

3つ目の特徴は、低コスト・短期間での導入が可能なこと。マネーフォワードクラウドERPはその名の通り、インターネットを介して提供されるクラウド型ERPです。

クラウド型ERPは、社内にサーバーを設置する必要がなく、運用時の保守・メンテナンスも不要です。システムのバージョンアップやセキュリティ対策も、ベンダー企業が負担するため、社内にIT人材がいない場合でも負担なく利用できます。

また、対象業務をバックオフィスに限定しているため、短期間での導入が可能です。マネーフォワード公式の情報によると、最短導入期間はわずか1ヶ月とのこと。

マネーフォワードクラウドERPは、最低1サービスから導入できる無駄のない料金体系のため、お試しで導入するスモールスタートにも適しています。

マネーフォワードクラウドERPの料金プランとは?

マネーフォワードクラウドERPの運用料金は、「基本料金+従量課金+オプション料金」により算出されます。この章では、基本料金・従量課金・オプション料金それぞれについて、マネーフォワードクラウドERP公式情報をもとに詳しく解説します。

1.マネーフォワードクラウドERPの基本料金

引用:マネーフォワード クラウド会計の料金|マネーフォワードクラウドERP

マネーフォワードクラウドERPの基本料金は、会社規模に合わせた上記3種類が用意されています。ただし、IPO準備・中堅〜大企業向けのプラン詳細は、問い合わせでの案内のため、ここでは省略します。

小規模事業者向けのスモールビジネスと中小企業向けのビジネスプランでは、経理財務の利用可能サービスに下記のような違いがあります。

クラウド債務支払

請求書の支払管理

購買申請など各種ワークフロー

クラウド会計

決算書の作成

部門登録

部門階層の作成

振込FBデータの作成

口座残高の突合

電帳法 帳簿保存に対応

消費税申告書の作成

2部門まで

1階層まで

無制限

2階層まで

クラウド請求書

見積・納品・領収・請求書作成

請求書の郵送

ログインメンバーの追加

一括郵送・メール送信

180/1通

3名まで

170円/1通

無制限(従量課金製)

クラウド経費

経費精算

出張申請・購買申請など各種ワークフロー

参照:マネーフォワード クラウド会計の料金|マネーフォワードクラウドERP

内容が異なるのは、クラウド会計とクラウド請求書の部分です。また、人事労務機能はスモールビジネスプランとビジネスプランともに同サービスを利用できます。

2.マネーフォワードクラウドERPの従量課金

従量課金は、マネーフォワードクラウドERPの利用サービスごとに設けられています

  課金条件 月額

クラウド会計

4名以上 300円/名
クラウド請求書 4名以上 300円/名
クラウド経費 6名以上 500円/名
クラウド債務支払 11名以上 300円/名
クラウド勤怠 6名以上 300円/名
クラウド給与 6名以上 300円/名
クラウド年末調整 6名以上 100円/名
クラウド社会保険 6名以上 100円/名
クラウドマイナンバー 6名以上 100円/名
クラウド契約 4名以上 900円/名

引用:マネーフォワード クラウドの料金・プラン|マネーフォワードクラウド

サービスごとに課金条件や金額が異なる点に注意が必要です。中でもクラウド債務支払は、11名以上で追加料金が発生します。

3.マネーフォワードクラウドERPのオプション料金

引用:マネーフォワード クラウドの料金・プラン|マネーフォワードクラウド

マネーフォワードクラウドERPには、郵送やオペレーターなどの代行サービスがオプションとして用意されています。オプション料金は、件数などによる従量課金制のため、利用料に応じた料金体系です。

マネーフォワードの導入事例と評判

マネーフォワードクラウドERPを導入した企業は、どのような課題を解決でき、効果を実感しているのでしょうか。

  • カラクリ株式会社
  • 株式会社カラダノート
  • 株式会社キュービック

この章では上記3社の事例をもとに詳しく解説します。

1.カラクリ株式会社

  • ​​会社情報:カラクリ株式会社
  • 従業員数:11名〜50名
  • 導入の経緯:内部統制への対応・人事労務の効率化

カラクリ株式会社は上場を目指すにあたり、内部統制に対応した会計システムや人事労務システムを検討していました。マネーフォワードを導入したところ、承認機能や権限機能により、仕訳のダブルチェックが機能

また、誰が承認したのかという証跡を残せるため、監査にも十分耐えうるとのことです。

参照:経理1名でも業務を無理なくこなせる理由は、クラウドツールで業務構築した効果

2.株式会社カラダノート

  • ​​会社情報:株式会社カラダノート
  • 従業員数:11名〜50名
  • 導入の経緯:クラウド化推進

株式会社カラダノートはコロナ以降、リモートワーク環境の整備に向け、クラウド化を推進しました。内部統制とコスト面を重視し、マネーフォワードを選定したとのことです。

マネーフォワードを導入後、コストパフォーマンスの良さを実感。また、給与計算や請求書発行がWeb・メールで完結し、ペーパーレスが手作業削減に繋がったそうです。

参照:請求書からスモールスタートで導入。「サービスがわかれて連動している」メリットを活用

3.株式会社キュービック

  • 会社情報:株式会社キュービック
  • 従業員数:51~300名
  • 導入の経緯:既存システムの運用課題

株式会社キュービックでは、会計基準の違いや自社制度への不適合など、既存システムの運用課題が問題でした。マネーフォワードは、給与計算時の処理確定機能の精度が高く、チェック時間を削減できたとのこと。

また、勤怠システムとの親和性も高く、現在では月初3営業日で従業員250名の勤怠管理〜給料計算を終えられるほどに。この他、経理担当者の作業工数削減も実現できたそうです。

参照:月初3営業日で従業員250名の勤怠管理から給与計算まで終えられるようになりました

【注意】マネーフォワードはあくまでバックオフィス専用ERP

マネーフォワードクラウドERPは、バックオフィスの一元管理に特化したERPシステムです。会計管理や人事管理、経費計算などをシームレスに統合するため、入力工数を大幅に削減でき、効率化を実現できます。

しかし本来社内の情報は、総務や人事などのコストセンターと、営業・製造・経営戦略などのプロフフィットセンターで相互に連携し、活用されるもの。マネーフォワードクラウドERPではコストセンターの最適化を実現できますが、プロフフィットセンターは対象外なのです。

仮に営業・製造・経営戦略の情報を管理・統合する場合、追加で別のシステムを導入しなければなりません。場合によっては、システム間の整合性が取れず、連携に手間がかかる場合もあるでしょう。

そこでおすすめなのが、基幹業務全域をシームレスに統合・管理するERPシステムです。生産・購買・在庫・販売・顧客・財務・人事・会計のデータを、1つのシステムでまとめて管理でき、現場のみならず経営の最適化を実現できます。

【搭載機能別】3種類のERPタイプ

ひとえにERPシステムといっても、大きく3つのタイプに分類できます。

  • コンポーネント型ERP:中小企業向け
  • 統合型ERP:中堅〜大企業向け
  • 業務ソフト型ERP:中小企業向け  

本章では、上記3タイプの特徴と違いを解説します。

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1.コンポーネント型ERP:必要機能を自由にカスタマイズ

多くの中小企業が導入しているのが、必要機能をカスタマイズして導入するコンポーネント型ERPシステムです。コンポーネント型ERPとは、生産・在庫・財務・人事などの機能モジュールから、必要なものだけを組み合わせて導入する形態のこと。

必要最低限の機能を自由に選択してシステムを構築できるので、無駄なコストがかからず、スモールスタートが可能です。また、システムによっては、本社とグループ会社で別々の機能を選択できるなど、柔軟性の高さが魅力です。

例えば、本社は会計・販売・財務機能を導入し、自社工場では在庫・生産を機能導入するなど。企業の成長に合わせて機能を追加導入できるので、成長段階にある中小企業に適した形態です。  

2.統合型ERP:全基幹業務を網羅的にカバー

統合型ERPは、文字通り社内の全基幹業務を統合し、一元的に管理するERPシステムです。コンポーネント型のように必要機能のみを導入するのではなく、全社を網羅的にカバーする大規模なシステムを指します。

主に管理対象が広域な中堅〜大企業で用いられ、導入・運用コストも高額です。その一方で、部門間の垣根を取り払い、迅速な情報共有を実現できる点が魅力

経営層が社内の情報をリアルタイムで把握できるため、適切な経営判断を迅速に下せるようになります。

3.業務ソフト型ERP:特定業務を一元管理

業務ソフト型ERPは、会計・人事・販売など、特定の業務を一元管理するERPシステムです。バックオフィスの最適化を目的としたマネーフォワードクラウドERPは、この業務ソフト型に分類されます。

コンポーネント型や統合型に比べて搭載機能が少ない分、低価格で利用できる点がメリットです。また、導入にかかる時間が短いため、スタートアップ企業や小規模事業者でも負担なく利用できるでしょう。

【タイプ別】おすすめのERPシステム3選 

ここからは、前述したERPシステムのタイプ別に、おすすめのシステムを紹介します。

おすすめ1.IFS Applications:コンポーネント型 

ERPの種類 コンポーネント型
提供形態 クラウド・オンプレミス
対象業種 製造業・航空事業・エネルギー事業・建設業・サービス業

IFS Applicationsは、製造業に特化したコンポーネント型のERPシステムです。製造業の主力業務である生産・製造管理を得意としており、受注設計生産(ETO)・個別受注生産(CTO)・ハイブリッド生産など多種多様な生産方式に対応しています。

元々はスウェーデン発祥のシステムですが、日本をはじめアメリカや中国、東南アジアへも展開し、グローバル・カスタマーサクセスを構築しています。各国の商習慣や法令、言語通貨にも対応しており、生産・財務・販売・人事などの各種基幹業務をシームレス統合可能です。

国内本社と海外拠点を結ぶ2層ERPも可能なため、海外拠点を持つ企業におすすめのERPシステムです。

おすすめ2.Oracle NetSuite:統合型 

ERPの種類 統合型
提供形態 クラウド
対象業種 製造業・小売業・サービス業

Oracle NetSuiteは、世界各国で導入されている統合型のERPシステムです。グローバルな経営管理を強みとしており、19の言語対応のみならず、190以上の通貨、法制度・税制にも対応しています。

Oracle NetSuiteは、業種別にシステムが提供されているため、小売業・流通業・広告業など特有の商習慣に対応可能です。また、各機能は階層ごとに分かれており、それぞれで強固なセキュリティ対策が施されています。

情報漏洩や外部からの攻撃にも強く、企業の大切な情報を保護しつつ業務の最適化を実現します。

おすすめ3.マネーフォワードERP:業務ソフト型

ERPのタイプ 業務ソフト型
提供形態 クラウド
対象業種 全業種

本記事でも取り上げた、マネーフォワード クラウドERPは、会計や人事などバックオフィス全体の最適化を実現するERPシステムです。各機能がシームレスに統合されているため、重複した入力作業や情報共有を削減できます。

会社規模に合わせた複数のプランが用意されているので、スタートアップ企業や中小企業でも導入しやすいでしょう。短期間でバックオフィス業務の最適化を実現したい会社におすすめなソリューションです。

クラウドERPの特徴を理解し、自社にあったシステムを選定しよう

この記事では、マネーフォワード ERPの特徴と評判・料金プランを解説しました。マネーフォワードクラウドERPの特徴は、以下3つ。

  • サービス連携で人手業務を削減
  • バックオフィスの一元管理により経営状況が可視化
  • 低コスト・短期間での導入

マネーフォワードクラウドERPでは複数の料金プランが用意されているため、無駄のないスモールスタートも可能でしょう。また、バックオフィス業務以外に営業管理・生産管理の効率化を検討される場合は、コンポーネント型・統合型ERPシステムがおすすめです

弊社チェンシージャパン株式会社では、ERPシステムやIFS Applicationsに関するご相談を受け付けております。またERPシステムの導入事例も公開しているため、ぜひお気軽にご確認ください。

 

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