自社の生産性向上に向け、RPAツールの導入を検討する方も多いでしょう。しかし、あまりもに多くのRPAツールがあるため、導入する製品を決めかねている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、9つのおすすめRPAツールを比較し、選定時のポイントを紹介します。また、記事の後半では、RPAツールと相性の良いERPシステムとの組み合わせ術も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。
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【基礎知識】RPAツールとは?ERPとの違い
RPAツールとは、AIや認知技術を活用して、ホワイトカラー業務を自動化するツールです。具体的には、システムへのデータ転記や資料のデータ抽出など、定量化しやすい反復業務の自動化が可能です。
近年、RPAツールの発展が進み、金融・流通・製造・不動産などさまざまな業界で活用されています。本章では、RPAツールの選定時に押さえておきたい基礎知識をご紹介。少しでも不安がある方は、ぜひおさらいしてみてください。
RPAツールの種類
RPAツールの提供形態は、大きく分けると下記の3つに分類されます。
- デスクトップ型RPAツール
- クラウド型RPAツール
- サーバー型RPAツール
提供形態ごとの違いは、下記の通りです。
デスクトップ型 | クラウド型 | サーバー型 | |
RPAツールの動作環境 | 社内PC | インターネット環境 | 自社サーバー環境 |
対象企業規模 | 中小企業〜中堅企業 | 中小企業〜中堅企業 | 大企業 |
従来のRPAツールは、デスクトップ型とサーバー型が主流でした。ただ最近では、デスクトップ型の利点を残しつつ、デメリットを補ったクラウド型が注目されています。
クラウド型RPAツールは最小1ユーザー単位で契約でき、なおかつ導入時のインフラ構築が不要なため、低コストでの導入が可能。また、インターネット環境であれば利用できるなど、デスクトップ型で懸念されていた利便性も確保しています。
RPAとERPの違い
RPAツールとERPシステムは用語こそ似ていますが、全く異なったITソリューションです。
ERPシステムとは、社内業務・情報を一元的に管理することで、全社的な最適化を実現するシステムです。別々に管理していた業務を一箇所に集約することで、管理工数の削減や生産性の向上を実現します。
一方のRPAツールは、管理部門の定型業務を自動化するためのツールです。ERPシステムも情報を一元管理する中で、入力業務の削減や自動転記を実現できますが、これらはあくまでも副産物に過ぎません。
ERPシステムの主目的は、情報活用の活性化による社内全体の最適化であり、RPAツールとは目的が大きく異なります。
近年、あらゆる場面で耳にするERPシステム。しかし、「具体的にどのようなシステムで、一体何ができるのか?」が不明確な方も多いでしょう。 本記事では、ERPシステムの概要と種類を紹介します。導入に向け、プロジェクトの進め方と選定方法も説明し[…]
RPAツールでできることとは?
RPAツールが活躍する業務は、下記3つの条件を満たした業務です。
- 作業手順が単純な業務
- ルール化・定量化されている業務
- 同一作業を繰り返す反復業務
具体的には、下記の業務をRPAツールで自動化できます。
- システムへの伝票入力
- 勤怠の打刻漏れチェック
- 集計データの転記
- 資料の比較・検証
RPAツールは、製品ごとに搭載機能が異なるため、自動化できる業務も異なります。そのためRPAツールを選定する際は、自動化したい業務を明確にしておくことが重要です。
RPAツールの選定ポイント
RPAツール選びで失敗しないためには、下記3つの選定ポイントが大切です。
- 目的から選ぶ
- RPAツールの操作性が適しているか
- サポート体制が充実しているか
本章では、上記3つのポイントを紹介します。
ポイント1.目的から選ぶ
1つ目のポイントは、RPAツールを導入する目的を軸に選定することです。どのRPAツールも反復業務の自動化に対応していますが、業種特有の業務や専門性の高い業務となると、製品によって自動化の可否が異なります。
たとえば、製造業や小売業特有の在庫管理。在庫管理システムのデータから安全在庫数を抽出し、販売管理へと共有する業務は、RPAツールの製品ごとに自動化の可否が分かれます。
RPAツール選びを失敗させないためにも、自動化させたい業務を軸に選定しましょう。
ポイント2.RPAツールの操作性が適しているか
2つ目のポイントは、操作性やメンテナンスのしやすさで選定することです。RPAツールの操作性は、自動化させたい業務によっても異なります。
単純な業務を自動化させるRPAツールの場合、直感的な操作が可能なノンプログラミングのツールでしょう。一方、複雑な業務にも対応するRPAツールでは、プログラミングの知見が求められるケースもあります。
高度な作業を自動化する場合は、RPAツールの操作性も複雑化するため、注意が必要です。
ポイント3.サポート体制は充実しているか
3つ目のポイントは、サポート体制の充実度です。すでにRPAツールの導入・運用経験がある場合は問題ありませんが、初めて導入する場合は、多くの不安・疑問点が出てくるもの。
ただ、サポート体制が充実したサービスの場合、迅速に対処してもらえるため、安心してRPAツールを導入できます。RPAツールを選定する際は、ベンダー企業がどのようなサポートサービスに対応しているのかを確認しておくと良いでしょう。
9つのおすすめRPAツールを比較
RPAツールは、各社からさまざまな製品が提供されています。本章では、中でもおすすめな9つのRPAツールを比較。それぞれの特徴を紹介します。
- おすすめRPAツールを比較
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RPAツール 価格 無料トライアル 提供形態 Autoジョブ名人 開発版:60万円/年
実行版:18万円/年◯(2ヶ月間) デスクトップ型RPAツール batton 月額9万8千円〜 ー デスクトップ型RPAツール
クラウド型RPAツールRoboTANGO 初期費用10万円
月額5万円〜◯ デスクトップ型RPAツール Robotic Crowd 個別案内 ◯(2週間) クラウド型RPAツール BizteX cobit 個別案内 ◯(7日間) クラウド型RPAツール Automation Anywhere 個別案内 ◯(30日間) クラウド型RPAツール WinActor フル機能版:90万8千円/年
実行版:24万8千円/年◯(30日間)
※有償の場合60日間デスクトップ型RPAツール UiPath Platform 個別案内 ◯(60日間) サーバー型RPAツール
クラウド型RPAツールBizRobo! Bizrobo! mini:90万円/年
BizRobo! Basic:720万円/年
BizRobo! Lite:120万円〜/年◯(1ヶ月間) サーバー型RPAツール
デスクトップ型RPAツール
クラウド型RPAツール
RPAツール1.Autoジョブ名人
引用:Autoジョブ名人
- Autoジョブ名人の詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 開発版:60万円/年
実行版:18万円/年◯(2ヶ月間) デスクトップ型RPAツール
- 初心者でも扱いやすい、シンプルなUIを採用
- ノウハウ提供セミナーや運用支援など、充実のサポート体制
- 他製品では珍しい2ヶ月間の無料トライアル
RPAツール2.batton
引用:batton
- battonの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 月額9万8千円〜 ー デスクトップ型RPAツール
クラウド型RPAツール
- RPAツール2021年間ランキング第1位の実績
- 1ライセンスでPCへの無制限インストールが可能
- 画像認識により、PCが変わっても自動作業を再現可能
RPAツール3.RoboTANGO
引用:RoboTANGO
- RoboTANGOの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 初期費用10万円
月額5万円〜◯ デスクトップ型RPAツール
- 離れた部署でも1ライセンスで運用可能
- 録画機能で手軽にロボットを作成
- スモールスタートも可能な価格設定
RPAツール4.Robotic Crowd
- Robotic Crowdの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 個別案内 ◯(2週間) クラウド型RPAツール
- さまざまな外部システム・ツールとの連携が可能
- テレワークにも対応できるクラウド型RPAツール
- Google Chromeの拡張機能で業務のレコーディングが可能
RPAツール5.BizteX cobit
引用:BizRobo!
- BizteX cobitの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 個別案内 ◯(7日間) クラウド型RPAツール
- 最短即日で導入が可能
- 無料でロボット作成を支援
- 広告運用・人材採用・インサイドセールスなど豊富な業務に対応
RPAツール6.Automation Anywhere
- Automation Anywhereの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 個別案内 ◯(30日間) クラウド型RPAツール
- 世界中の企業で導入されるRPAツール
- 最大3倍もの拡張能力を保有
- AI搭載により複雑な業務にも対応可能
RPAツール7.WinActor
引用:WinActor
- WinActorの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 フル機能版:90万8千円/年
実行版:24万8千円/年◯(30日間)
※有償の場合60日間デスクトップ型RPAツール
- 国内シェア第1位の国産RPAツール
- NTTデータ・パートナー企業による万全のサポート体制
- 要望に合わせた機能拡張も可能
RPAツール8.UiPathシリーズ
引用:UiPath
- UiPathの詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 個別案内 ◯(60日間) サーバー型RPAツール
クラウド型RPAツール
- 対象業務に合わせた20ものRPAツールを提供
- 多彩な利用形態に対応
- 自動化業務の監視、測定、予測が可能な分析ツールを搭載
RPAツール9.BizRobo!
引用:BizRobo!
- BizRobo!の詳細
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価格 無料トライアル 提供形態 Bizrobo! mini:90万円/年
BizRobo! Basic:720万円/年
BizRobo! Lite:120万円〜/年◯(1ヶ月間) サーバー型RPAツール
デスクトップ型RPAツール
クラウド型RPAツール
- 事業規模に合わせた複数の料金プランを用意
- ロボット・ユーザーの一元管理で、統制の取れたプロジェクトを実現
- 安心の導入〜運用サポートを用意
RPAツールはERPとの組み合わせがおすすめ!
先述のとおり、RPAツールとERPシステムは主目的がことなるITソリューションです。しかし、双方を組み合わせて運用することで、より高度な業務効率化につながります。
本章では、RPAツールとERPシステムを併用するメリットを紹介します。
RPAツールとERPを併用するメリット
RPAツールとERPシステムを併用するメリットは、下記の2つです。
- ERPシステムが抱える課題の解決
- ERPシステムの開発コストを削減
ERPシステムを導入すると、一箇所で社内データを管理できるため、重複した入力作業や部門間でのデータ共有を削減できます。しかし、入力業務やデータ共有が不要になるわけではなく、不足したデータは人手で補わなければなりません。
そこで活躍するのが、RPAツール。RPAツールはデータ入力や他部門への共有を自動化するツールのため、併用することでERPシステムでは補いきれない業務を効率化できます。
また、ERPシステムで対処できない業務は、機能カスタマイズやアドオン開発で補うケースが一般的。しかし、ERPシステムの機能カスタマイズやアドオン開発は多くのコストがかかるため、RPAツールで対処できれば開発コストの削減にもつながります。
RPAツールでルーティン業務を効率化しよう
本記事では、9つのおすすめRPAツールを比較し、選定時のポイントを紹介しました。RPAツールは、国内外の企業から提供されており、それぞれ搭載機能・対象業務が異なります。
RPAツールの導入を成功させるためにも、今回紹介したポイントを意識して製品選定を進めてみてください。
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