【入門編】ERPシステムとは?導入効果・手順と注意点を解説

  • 2022年5月29日
  • 2022年5月29日
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近年、あらゆる場面で耳にするERPシステム。

しかし、「具体的にどのようなシステムで、一体何ができるのか」が不明確な方も多いでしょう。

本記事では、ERPシステムの概要と導入効果について、導入効果と注意点を交えて解説します。

ERPシステムとは?

ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略で、企業資源計画という概念を指す用語です。

企業資源計画は、ヒト・カネ・モノなどの経営資源を一元管理し、業務横断的に活用することで利益の最大化を目指す計画。

この企業資源計画を実現するためのシステムこそが、EPRシステムなのです。

社内に分散した情報を統合し、企業の現状把握や経営判断の立案などに役立てます。

本章では、ERPシステムの必要性と基幹システムとの違いを紹介します。

ERPシステムの必要性

企業には経営資源を管理する、生産管理・販売管理・在庫管理・財務管理・人事管理などの基幹業務が存在します。

ERPシステムを導入していない企業では、基幹業務ごとにシステムを導入しており、情報が部門内で完結しているケースが一般的です。

ただ、実際の業務は複数の部門に横断しておこなわれるため、従来の情報管理では経営資源のムダが生じやすいのです。

そこで注目されているのが、ERPシステム。

部門ごとに独立していたシステムを統合して、情報を一元的に管理

これにより、本来の業務に近い部門横断的な情報管理を実現できます。

また、管理工数による人員配置の最適化やキャッシュフローの円滑化など、経営資源の有効活用や社内全体の最適化にもつながります。

基幹システムとERPシステムの違い

ERPシステムと混同されがちな、基幹システム

いずれも、業務の効率化に大きく貢献しますが、導入目的に大きな違いがあります。

基幹システムとは、会計管理・人材管理・販売管理などの情報を管理し、業務遂行をサポートするためのシステムです。

対象範囲が個々の基幹業務に限定されており、部門間でやり取りする際には、システム連携など整合性をとる必要があります。

一方、ERPシステムは企業資源計画の実現を目的としており、主に会社経営をサポートするためのシステムです。

従来、部門間で分断されていたデータを連携し、全社的な最適化を実現します。

つまり、業務のサポートを目的としたシステムが基幹システムであるのに対し、ERPはより広義な経営のサポートを目的としたシステムなのです。

【導入形態別】2種類のERPシステム

ERPシステムには、導入形態が異なる下記の2種類が存在します。

  • オンプレミス型ERPシステム
  • クラウド型ERPシステム

オンプレミス型・クラウド型の違いは、下記の通りです。

 

オンプレミス

クラウド

ERPシステムの導入先

自社のサーバー

ベンダー企業のサーバー

利用インフラ

社内ネットワーク

インターネット

システム保守の担当者

自社

ベンダー企業

コスト面

高額

安価

セキュリティ面

自社のセキュリティレベルに依存

ベンダー企業のセキュリティレベルに依存

カスタマイズ性

高い

低い

本章では、オンプレミス型・クラウド型の特徴を紹介します。

ERPシステム1.オンプレミス型

オンプレミス型とは、自社が管理するサーバー上にERPシステムを構築する形態のことです。

オンプレミス型ERPシステムの特徴は、以下の通りです。

メリット

デメリット

  • カスタマイズ制限がなく業務へ適合させやすい
  • 既存システムとの連携度が高い
  • セキュリティ面で安心なローカルネットワークを使用
  • サーバー・機器などに膨大なコストがかかる
  • 導入期間が長期化しやすい
  • システムトラブルを自社で対処しなければならない

オンプレミス型でERPシステムを導入する場合は、買切り型や1からシステムを構築するフルスクラッチが一般的。

機能のカスタマイズや開発を自由におこなえるため、既存業務・システムとの高い連携度が魅力です。

一方、導入・運用・保守のすべてを自社でおこなうため、多くの手間・コストがかかります

オンプレミス型ERPシステムは、大企業向けの形態であり、中小企業では次項で紹介するクラウド型ERPが導入されています。

ERPシステム2.クラウド型

クラウド型とは、ベンダー管理のサーバーに構築されたERPシステムを、インターネットを介して利用する形態です。

クラウド型ERPシステムの特徴は、以下の通りです。

メリット

デメリット

  • サーバーの設置・保守が不要
  • 短期かつ低コストでの導入が可能
  • 会社移転の影響を受けない
  • システムトラブルはベンダー企業が対応
  • セキュリティがベンダー企業に依存
  • 機能の拡張・カスタマイズに限界がある

クラウド型ERPシステムは、定額料金でパッケージ化された製品を導入するケースが一般的です。

サーバー・システムはベンダー企業が保守を請け負うため、導入企業の負担が少ない点が魅力

また、ERPシステムは定期的にバージョンアップされるため、自ら機能を開発せずとも最先端の機能を利用できます。

ただしERPシステムのセキュリティレベルが、ベンダー企業に依存する点に注意が必要です。

オンプレミス型よりも製品・ベンダ企業選定の重要度が高いため、慎重に精査しなければなりません。

何ができる?ERPシステムの導入効果

ERPシステムの代表的な導入効果は、下記の3つです。

  • 社内情報の統合により管理しやすくなる
  • 業務のムダを省き生産性を向上
  • リアルタイムな経営を実現

本章では、上記3つの導入効果を紹介します。

ERPシステム導入効果1.社内情報の統合により管理しやすくなる

ERPシステムの最も大きな導入効果は、社内情報の統合による管理工数の削減です。

すでに、複数のシステムを連携している企業も多いでしょうが、業務ごとに独立したシステムを100%連携することは困難です。

システムごとに設定できる要件が異なり、細かな設定を人手でおこなう光景は、度々目にするでしょう。

ERPシステムを導入すると、こうしたムダな連携作業を大幅に削減できます。

また人手の入力業務が減ることで、入力ミスや見落としなども削減でき、データの信憑性向上につながります。

ERPシステム導入効果2.業務のムダを省き生産性を向上

2つ目の導入効果は、業務のムダを省き生産性向上につながること。

先述のとおり、ERPシステムは、社内情報を一元管理するため、入力したデータが即座に反映され、部門間での調節作業を大幅に削減できます。

また、業務と連動して横断的に情報を管理するため、適切な納期設定・生産計画を策定でき、現場業務の生産性を高められるでしょう。

ERPシステム導入効果3.リアルタイムな経営を実現

3つ目の導入効果は、リアルタイムな経営を実現できることです。

ERPシステムには豊富な分析機能が搭載されており、社内状況を瞬時に可視化できます。

たとえば、売上やコスト、営業実績などもERPシステムの管理データをもとに、グラフ・チャートへの出力が可能。

従来は、複数のシステムから必要データを集め、分析・出力と多くの時間と労力がかかりました。

しかし、ERPシステムでは経営判断を下すうえで必要な、現状把握・分析・検討・共有が瞬時に完結するため、迅速な判断が求められる局面で効果的でしょう。

ERPシステムの導入手順

ERPシステムの導入手順は、主に下記の3Stepです。

  • ERPシステムの選定
  • ERPシステムの初期設定
  • ERPシステムと業務のすり合わせ・要件定義

本章では、ERPの導入工程を順を追って解説します。

Step1.ERPシステムの選定

まずおこなうのは、ERPシステムの選定です。

ERPシステムは、国内外のベンダー企業から数多くの製品が提供されています。

もちろん、製品ごとに対象業種や搭載機能が大きく異なるため、自社の条件に合致した製品を選定する必要があります。

中でもクラウド型ERPシステムの場合、サーバー・システムの保守をベンダー企業が請け負います。

また、セキュリティ面もベンダー企業に依存するため、ERPシステムの性能のみならず、ベンダー企業の信頼性や実績も考慮すると良いでしょう。

Step2.ERPシステムの初期設定

続いて、ERPシステムの初期設定をおこないます。

ERPシステムは対象の業務範囲が多岐にわたるため、初期設定だけでも多くの時間がかかります。

自社のみでの実施が難しい場合は、ベンダー企業の導入サポートがおすすめ。

ERPシステムの専門家がサポートしてくれるため、スムーズに設定作業を進められます。

また、ERPシステムを導入すると、業務プロセスに何らかの変更が生じるもの。

運用開始後に混乱しないよう、業務規定やマニュアルの整備も並行しておこなうのがおすすめです。

Step3.ERPシステムと業務とのすり合わせ・要件定義

ERPシステムには、すでに多くの機能が搭載されています。

しかし、中には不要な機能や既存業務に適さない場合もあるため、足りない機能の補填や業務改善によるすり合わせが必要です。

一般的には、既存の搭載機能を変更するカスタマイズがおこなわれますが、場合によっては新たな機能を開発するアドオン開発が用いられます。

アドオン開発は1機能あたり数千万円と高額なため、業務プロセスを変更して擦り合わせるなど柔軟な対応が求められます。

ERPシステム導入時の注意点

ERPシステムを導入する際には、下記の3点に注意が必要です。

  • ERPシステムの導入目的を明確にする
  • ERPシステムの運用体制を構築

2つの注意点を順に紹介します。

注意点1.ERPシステムの導入目的を明確にする

1つ目の注意点は、ERPシステムの導入目的を明確にすることです。

ERPシステムと既存業務のミスマッチを防止するには、選定時の判断基準となる導入目的が重要です。

たとえば、ERPシステムを導入して管理コストの削減やDX推進に向けたインフラ整備を実現するなどです。

また、導入目的を明確にすることで、製品選定をスムーズに進められたり、余分なコスト・機能を削減できたりします。

注意点2.ERPシステムの運用体制を構築

2つ目の注意点は、ERPシステムの運用体制を構築することです。

どれほど高機能なERPシステムを導入しても、それを活用する体制が整備できなければ、導入効果は得られません

また、現場の従業員がERPシステムへ嫌悪感を抱けば、次第に使用されなくなる恐れもあります。

こうした事態を避けるためにも、導入後の稼働を見据えた運用体制の構築が重要です。

ERPシステムで全社的な最適化を目指そう

本記事では、ERPシステムの概要と導入効果について、注意点を交えて解説しました。

ERPシステムは社内の情報を一元的に管理し、社内全体を最適化します。

ただし、ERPシステムにはさまざまな製品があるため、導入目的を明確にすることが大切です。

自社に適した製品を導入してみてください。

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