【業種別】おすすめ原価管理システム8選!メリット・選び方も解説

  • 2022年6月27日
  • 2023年11月9日
  • 製造業

原価管理の効率化・高精度化を実現する「原価管理システム」。

数多くの製品があるため、導入するシステムを決めかねている方も多いでしょう。

本記事では、製造業・建築業向けのおすすめ原価管理システムを8つ厳選し紹介します。

導入メリットや選定方法とあわせてご覧ください。

原価管理システムとは?

原価管理システムとは、原価計算や収支予測、高度な差異分析機能を搭載したシステムです。

企業が利益を伸ばし続けるには、売上を伸ばすだけでなく、原価を正確に把握し、削減しなければなりません。

しかし、原価は社会情勢や各国の経済状況などによっても変動するもの

原価の集計や計算、シミュレーションを人手でおこなうには膨大な時間と労力を要するでしょう

こうした原価管理の手間を自動化し、より高精度な予測、計算を実現するのが、原価管理システムです。

原価管理システムの基本機能・メリット

原価管理システムにはどのような機能が搭載されており、どんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。

本章では、下記4つの基本機能とそれぞれの活用メリットを紹介します。

  • 原価計算機能
  • 原価差異析機能
  • 損益計算機能
  • 原価シミュレーション機能

原価管理システムの導入をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

原価計算機能

原価計算機能とは、商品の製造にかかった仕入れ費用や人件費などを入力すると、自動的に製造原価・売上原価を計算してくれる機能です。

原価には、基準となる標準原価や実際に発生した実際原価など、さまざまな種類が存在。

また、用途や計算方法も異なるため、人手で算出するには多くの手間がかかります

その点、原価管理システムを利用すると、必要データを入力するだけで自動的に原価を計算してくれるため、管理工数の削減が期待できます。

原価差異析機能

原価管理では、先述した標準原価と実際原価を比較し、改善点を洗い出します。

この時役立つのが、原価差異分析機能です。

標準原価と実際原価を、原材料費差異や直接労務費差異などの項目ごとに出力

原価データを多角的に分析できるため、効果的な改善策を打ち出せるでしょう。

損益計算機能

損益計算機能は、原価計算機能と併用されるケースが一般的です。

たとえば、上半期の原価計算をもとに、製品のサイクルコストを把握。

これをもとに、限界利益や収益性を判断できます。

損益計算では、多くの要素が複雑に絡みあっているため、担当者の力量によって算出結果が異なる場合もあります。

その点、原価管理システムを活用すれば、複雑な計算にも対応できるため、精度の高い予算編成が実現できます。

原価シミュレーション機能

原価シミュレーション機能は、過去の原価データをもとに、仕入れ価格や人件費などの変動をシミュレーションする機能です。

原価は常に一定で推移するわけではなく、外部要因によって変動するリスクがあります。

仮に原価が高騰した場合、販売価格を変更しなければ、会社の損失につながる恐れがあります。

こうした将来的なリスクを予測し、万全の体制を整えるために欠かせない機能です。

【製造業向け】おすすめ原価管理システムを比較

原価管理システムには、低コストで導入できるものや特定業種に特化したものまで、数多くの製品が存在。

本章では、製造業企業向けのおすすめ原価管理システムを4つ紹介します。

【製造業向け】4種類の原価管理ツールを比較
システム名 提供形態 価格 デモンストレーション
J-CCOREs オンプレミス型・クラウド型 実際原価計算の導入:1,500万円〜
AMMIC/NetC 要問い合わせ
Future Stage オンプレミス型・クラウド型 要問い合わせ
スマートF クラウド型 月額3万5千円〜
初期費用30万円〜

※無料トライアル完備

 

原価管理システム1.J-CCOREs

引用:J-CCOREs

提供会社 JFEシステムズ株式会社
提供形態 オンプレミス型・クラウド型
価格

実際原価計算の導入:1,500万円〜

デモンストレーション あり
対応業種 鉄鋼・非鉄金属・化学・半導体製造業
  • 複雑な製造業務にも対応した原価管理システム
  • ころがし計算を採用し、製造工程や品目構成の変更にも素早く対応
  • データの任意セグメントにより、多角的な分析を実現
  • 最短4ヶ月で導入が可能

原価管理システム2.AMMIC/NetC

引用:AMMIC/NetC

提供会社 株式会社アミック
提供形態
価格 要問い合わせ
デモンストレーション あり
対応業種 医薬・化学・食品・消費材・組立加工
  • 6種の原価管理機能を搭載し、生産性向上と原価低減を実現
  • 外部インターフェース機能により、PDM・PDA・スケジューラ・MES・会計管理システム・WMSと連携可能
  • 日本語・中国語・英語に対応しており、アジア圏での導入実績も豊富
  • 入門コース・基本コース・活用コースなど、段階別のトレーニングコースを用意

原価管理システム3.FutureStage

引用:FutureStage

提供会社 株式会社日立システムズ
提供形態 オンプレミス型・クラウド型
価格 要問い合わせ
デモンストレーション あり
対応業種 製造業・卸売業・小売業に特化
  • 製造業に必要な原価管理・生産管理・販売管理・購買管理をシームレスに管理
  • 累計導入実績4,000システム以上(2016年3月時点)
  • 標準実際再管理機能・製番別原価計算・経費配賦計算など、製造業特有の複雑な計算にも対応
  • 6種類のシミュレーション機能により、あらゆるリスクを想定

原価管理システム4.スマートF

引用:スマートF

提供会社 株式会社ネクスタ
提供形態 クラウド型
価格 月額3万5千円〜
初期費用30万円〜
デモンストレーション

あり
※無料トライアル完備

対応業種
  • 在庫管理・製造管理・品質管理・受注管理にも対応した生産管理システム
  • 必要モジュールのみを選択でき、無駄の無いスモールスタートが可能
  • 1ヶ月間の無料トライアルが完備

【建築業向け】4つのおすすめ原価管理システムを比較

続いて、建築業企業向けのおすすめ原価管理システムを比較

それぞれの特徴を紹介します。

【建築業向け】4種類の原価管理ツールを比較
システム名 提供形態 価格 デモンストレーション
e2-movE クラウド型 要問い合わせ
どっと原価NEO 1~5ユーザー:240,000円/年間
レッツ原価管理Go2 オンプレミス型・クラウド型 製品価格2クライアント:1,100,000円
別途年間保守:55,000円/年

※無料トライアル完備
Const クラウド型 要問い合わせ

 

原価管理システム1.e2-movE

引用:e2movE

提供会社 三谷商事株式会社
提供形態 クラウド型
価格 要問い合わせ
デモンストレーション あり
対応業種 総合建設業・浄化槽管理事業・廃棄物処理事業・資源再生事業
  • 全国400社以上の導入実績から得たノウハウをフィードバック
  • 材料や外注委託先への発注業務を管理し、原価管理へとデータを共有
  • 物販と工事、トータルでの実績が一目瞭然

原価管理システム2.どっと原価NEO

引用:どっと原価  NEO

提供会社 株式会社建設ドットウェブ
提供形態 オンプレミス型・クラウド型
価格 1~5ユーザー:240,000円/年間
デモンストレーション あり
対応業種
  • 導入実績業界No.1のシステム
  • 会計管理・勤怠管理・予算管理にも対応
  • ヒト・モノ・カネを動きを1つのシステムで丸ごと管理
  • 必要機能はオプション選択式のため、最適なシステムを導入可能
  • 導入~運用後まで専任担当者が丁寧にサポート

原価管理システム3.レッツ原価管理Go2

引用:レッツ原価管理Go2

提供会社 株式会社レッツ
提供形態 オンプレミス型・クラウド型
価格 製品価格2クライアント:1,100,000円
別途年間保守:55,000円/年
デモンストレーション あり
※無料トライアル完備
対応業種 土木工事業・舗装工事業・造園工事業・仮設工事業・空調設備工事業・電気工事業
  • IT初心者でも扱いやすいシンプルなUI設計
  • 万全のサポート体制で導入〜運用をサポート
  • 見積もり・仕入・支払伝票・発注書など、一度の入力作業でデータが自動連携
  • 45日間の無料トライアルで使用感を確認できる

原価管理システム4.Const

引用:Const

提供会社 株式会社ブラックハンド
提供形態 クラウド型
価格 要問い合わせ
デモンストレーション あり
対応業種 土木・建築・港湾・浚渫・護岸・ガス・舗装・造園・内装・鳶・電気
  • 請求書管理から資金繰り・工事原価の把握が可能
  • 見積から実行予算・発注書・請求書受領・工程管理・請求書発行、会計に至るまでシームレスにカバー
  • Officeと共通のUIを採用。Excelのような操作性を実現

原価管理システムの選び方

自社に適した原価管理システムを導入するには、下記3つのポイントを押さえることが大切です。

  • 原価管理以外の機能が備わっているか
  • 自社に適した提供形態か
  • 外部ツールとの連携が可能か

上記3つのポイントを、順に紹介します。

選び方1.原価管理以外の機能が備わっているか

原価管理システムの中には、先述した基本機能のみならず、会計管理・在庫管理・勤怠管理などにも対応した製品があります

システムの導入で、原価管理とその周辺業務も効率化したい場合は、対象範囲が広い原価管理システムを検討すると良いでしょう。

たとえば、「スマート F」は、在庫管理・製造管理・品質管理・受注管理の機能も搭載した生産管理システムです。

案件の受注から、材料の仕入れや製造、品質改善までをシームレスに管理できるため、生産工程全体を最適化します。

現状、自社がどのような課題を抱えており、どのように解決するのかなどの導入目的を明確にし、必要機能が備わったシステムを選定することが大切です。

選び方2.自社に適した提供形態か

原価管理システムの提供形態は、大きく下記の2つに分類されます。

  • オンプレミス型:自社管理のサーバー上にシステムを導入
  • クラウド型:インターネットを介してシステムを利用

オンプレミス型の原価管理システムは、目的に合わせ柔軟なカスタマイズができる一方で、導入コスト・運用コストが高額です。

また、万が一トラブルが発生した場合、自社で対処しなければならないため、ITに精通した人材が不可欠です。

対して、クラウド型の原価管理システムは、カスタマイズ性こそオンプレミス型に劣りますが、低コストで利用できる点が魅力。

システム障害が発生しても、ベンダー企業が対応してくれるため、少ない負担で利用できます。

提供形態ごとに一長一短があるため、自社のリソースや運用体制を考慮し、システムを選定すると良いでしょう。

選び方3.外部ツールとの連携が可能か

原価管理システムは、特に外部連携が重要視されるシステムです。

たとえば、原価情報を他部門から収集する場合、各業務を管理する外部ツールと連携できれば、集計時間・コストを大幅に削減できます。

また、入力ミスや重複業務の削減につながり、データの信憑性向上や生産性向上を実現できます。

効率的かつ正確に原価管理をおこなうには、外部ツールとの連携度を確認するのがおすすめです。

原価管理を企業経営に活かすならERPシステムがおすすめ

原価管理を現場のみならず、企業経営に反映させるには、社内情報を一元管理するERPシステムがおすすめです。

ERPシステムとは、企業のヒト・モノ・カネなどの経営資源を一元的に管理するシステム

全基幹業務・システムをシームレスに統合する、いわばパイプ役のようなものです。

ERPシステムを活用すると、あらゆる業務システムのデータを瞬時に取得でき、スムーズな原価管理が実現できます。

また、さまざまな分析機能やデータ出力機能を搭載しているため、原価状況を予算編成や経営判断に反映させやすいでしょう。

原価管理機能を搭載したERPシステムも数多く存在するため、原価管理を企業経営に活かしたい方や、全社的な最適化を目指す方はERPシステムの検討がおすすめです。

原価管理システムで利益を最大化させよう

本記事では、製造業・建築業向けのおすすめ原価管理システムを紹介しました。

原価管理システムは数多くの製品が提供されているため、下記3つのポイントを踏まえ選定・導入することをおすすめします。

  • 原価管理以外の機能が備わっているか
  • 自社に適した提供形態か
  • 外部ツールとの連携が可能か

また、原価管理を企業経営に活かしたい方や、全社的な最適化を目指す方はERPシステムがおすすめです。

社内データを一元的に管理するため、情報の円滑化や業務効率の向上を実現できます。

まずは、自社が抱える課題を明確にし、適したシステムを選定してみてください。

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