担当社員の負担軽減・業務効率化のために、クラウド型生産管理システムを導入する企業が増えています。
クラウド型は、社内にサーバーを設置する必要がなく、低コストで導入できる点も魅力です。
しかし、クラウド型生産管理システムにはさまざまな製品があり、どれを導入すれば良いか決めかねている方多いでしょう。
今回は、4つのタイプ別にクラウド型生産管理システムを比較。
選定ポイントや導入メリットとあわせてご覧くさだい。
幅広い業務を担う生産管理向きの人材を探すよりも、ERPを導入したほうが効率的です。なぜなら、ERPで生産管理の業務負担を…
クラウド型生産管理システムの比較ポイント5選
生産管理システムとは、受注や製造工程、納品など、生産計画に含まれる一連の業務を管理するシステム。
基本的には、以下の機能を搭載しています。
- 受注管理
- 生産計画
- 在庫管理
- 原価管理
- 工程管理
ただ、製品によって対応する業務や生産形態、会社規模が異なります。
各製品の特徴をしっかりと見極め、自社に適した生産管理システムを選定することが重要です。
本章では、クラウド型生産管理システムの比較ポイントを5つご紹介します。
- 生産形態への対応
- 対応業務の範囲
- 導入〜運用時のサポート体制
- 費用対効果の適正
- セキュリティレベルの高さ
クラウド型生産管理システム選びで失敗しないためにも、上記5つのポイントを理解しておきましょう。
ポイント1.生産形態への対応
クラウド型生産管理システムを選ぶ際は、自社の生産形態に対応しているかを確認しましょう。
自社の生産形態に合ったシステムを選ぶことで、業務プロセスにうまく適合でき、大きな導入効果を得られます。
たとえば、案件ごとに製品が異なる個別受注生産の場合、製造工程が煩雑化しやすいため、統合BOMや在庫トレース機能などが適しています。
一方、繰返生産の企業では、生産効率を落とさないために、資材の手配管理や適正在庫の管理機能が必要です。
生産形態によって必要となる機能や要件が異なるため、自社の生産形態にあったシステムを選定することが重要です。
ポイント2.対象業務の範囲
2つ目のポイントは、クラウド型生産管理システムが対応する業務の範囲です。
前述のとおり、受注管理や在庫管理、原価管理などの機能は、ほとんどの製品が搭載しています。
しかし、細かく見ると、工程分析機能・在庫変動分析機能・倉庫管理機能など、製品によって搭載機能が異なるケースも。
また、標準機能は少ないものの、企業の成長に合わせて拡張機能を随時追加できるシステムもあります。
クラウド型生産管理システムを選定する際は、自社の業務や課題を整理し、必要機能が含まれているシステムを選ぶと良いでしょう。
中には、基幹業務を統合するERPを搭載したシステムもあるため、現場視点のみならず、経営者の意見も取り入れると効果的です。
ポイント3.導入〜運用時のサポート体制
3つ目のポイントは、導入〜運用にかけてのサポート体制です。
クラウド型生産管理システムの提供会社は、それぞれ独自のサポートサービスを提供しています。
たとえば、以下のサポート内容が挙げられます。
- 専任担当者によるシステムの選定サポート
- 操作方法に関する電話・メールサポート
- 従業員へのトレーニング支援
- 専任担当者による訪問サポート
システム導入実績がない・ノウハウが少ない場合は、こうしたサポート体制が整った製品を選ぶのがおすすめです。
実際、システムをうまく導入・運用できず、失敗に終わるケースも多々あります。
生産管理システムは業務の対象範囲が広く、なおかつ製造業にとって重要度の高い管理システムです。
また、システムの導入費用も高額なため、少しでも不安がある場合はサポートサービスを利用すると良いでしょう。
ポイント4.費用対効果の適正
4つ目のポイントは、システムの費用対効果が適正かどうかです。
ここでいう費用対効果は、「システムの導入・運用コストと単純な成果」に限った話ではありません。
従業員へのトレーニングにかかる工数や機能拡張時の追加コスト、ペーパーレスの推進や残業時間の短縮などの間接的な導入効果も考慮することが大切です。
ただ、システム選定時には、潜在的な導入効果を描きづらいもの。
そのため、担当者へのヒアリングはもちろん、導入事例を参考にするのがおすすめです。
当該製品の導入事例はベンダー企業やITメディアが公開しています。
ただ、よりフラットな情報を求めるのであれば、直接ユーザー企業へヒアリングするのも効果的です。
ポイント5.セキュリティレベルの高さ
5つ目のポイントは、セキュリティレベルの高さです。
クラウド型生産管理システムは、サーバーやシステムのセキュリティ面をベンダー企業に依存する形態です。
そのため、アクセスログやアクセス権限をはじめ、どのようなセキュリティ対策を施しているのかに注目してください。
対策内容のみならず、セキュリティ対策の更新頻度やセキュリティ基準も参考にできます。
中でもセキュリティ基準は、取得に際して外部機関による監査が必要なものもあるため、システムのセキュリティレベルを図る際に役立ちます。
【中小企業向け】クラウド型生産管理システムを比較
まずは、中小企業向けのクラウド型生産管理システムを比較します。
- SPENCER
- ものレボ
- rBOM
- kintone
- Prevision
本章では、各製品の概要と特徴を順に紹介します。
クラウド型生産管理システム1.SPENCER
- 物流ノウハウを活かしたサプライチェーン全体の一元管理
- 計画管理・実績管理・原価管理の3軸で生産業務を支援
- 必要機能をコンポーネント単位で導入可能
SPENCERは、西濃運輸グループが開発したクラウド型の生産管理システム。
長年培った物流ノウハウが集約されており、在庫(モノ)を起点とした管理ロジックが特徴です。
SPENCERの機能は計画管理・実績管理・原価管理が主軸となっており、相互に作用することで最適な生産・調達・原価を実現します。
また、ベースとなる標準機能を含め、搭載機能はコンポーネント単位での導入が可能。
自社の要件に合わせた無駄のないシステムを構築できます。
クラウド型生産管理システム2.ものレボ
- 現場ファーストなシンプルデザイン
- 必要機能を網羅したオールインワンシステム
- 製造業出身者による導入〜運用のトータルサポート
ものレボは、製造業の現場ファーストな生産管理システムです。
ドラッグ&ドロップで工程管理・進捗管理ができるため、日頃システムを使い慣れていない方でも直感的に扱えます。
またシンプルながらも、生産管理に必要な機能を網羅。
- 工程管理:マスター管理・進捗管理・部品管理
- 在庫管理:リアルタイム共有・部品表作成・標準在庫計算
- 受発注管理:帳票一括管理・案件管理
- 分析機能:工数分析・原価分析・在庫変動分析
生産工程を見える化し、ムリ・ムダ・ムラの改善を支援します。
製造業出身のスタッフによる導入サポートも受けられるため、システムの導入実績がない場合でも安心して利用できるでしょう。
クラウド型生産管理システム3.rBOM
- 個別受注生産に特化した、統合型BOMシステム
- 営業・設計・製造・経理を統合しQCDの最適化を実現
- ナレッジデータベースで技術継承を促進
rBOMは、個別受注生産に特化した生産管理システムです。
案件の開始〜完了を一貫して管理するため、営業・設計・製造・経理の情報をデータベースで統合。
各部門のデータがリアルタイムで反映され、これまで費やしていた連携業務・重複業務を削減できます。
また、rBOMでは、図面ではなく部品表中心のものづくりを実現。
急な仕様変更があっても、過去の実績から最短ルートの対応を導き出し、QCDを最適化できます。
rBOMに蓄積した情報はナレッジデータベースとしても活用できるので、従業員の育成や属人化の排除も可能です。
クラウド型生産管理システム4.kintone
- テンプレートを組み合わせ独自の生産管理を構築
- 外部連携や拡張機能で業務課題を解決
- 万全のサポート体制
kintoneは、「エクセルでの生産管理に、限界を感じている」という企業にぴったりなシステムです。
200を超えるテンプレート(業務アプリ)を組み合わせ、業務プロセスにあった生産管理を構築できます。
また、業務アプリの実装操作は、ドラッグ&ドロップのみ。
専門的なノウハウが不要なうえ、短期間で機能を拡張できます。
kintoneは、会計・勤怠・チャットなど、様々な外部ツールとも連携できるため、生産管理以外も統合するERPとしての利用が可能です。
サポート面は、導入支援サービスに加え、動画・テキストによるコンテンツも多数提供されています。
運用時の疑問・不安も解消できるでしょう。
クラウド型生産管理システム5.Prevision
- 様々な製造業企業に対応する生産管理システム
- Excelとの高い親和性
- 生産管理のコンサルティングも提供
Previsionは、受注生産の組立業と部品加工業の両方に、一つのパッケージで対応できる生産管理システム。
さまざまな製造業に対応しており、工作機械・産業用設備・金属部品・樹脂加工での導入実績があります。
また、Excelとの親和性も魅力。
使い慣れたExcelでデータを加工・編集し、Previsionのデータベースに反映させるなどの使い方も可能です。
現場の従業員に負担をかけることなく、生産管理の最適化を目指せるでしょう。
導入時には、専任担当者によるコンサルティングサポートも受けられます。
たとえば、経営者や現場へのヒアリングから業務フローの構築をサポートしたり、生産管理システムの選定をサポートしたりと、親身に支援してもらえるので安心して利用できるのではないでしょうか。
【混合型生産向け】クラウド型生産管理システムを比較
続いて、案件ごとに生産形態が異なる、混合型生産向けのクラウド型生産管理システムを紹介します。
- TPiCS-X
- 生産革新 Raijin
- FutureStage
-
glovia G2
- R-PiCS V4
混合型生産向けのシステムは、あくまでも複数の生産形態を並行して管理できる製品です。
すべての生産形態を管理できるわけでないので、ご注意ください。
クラウド型生産管理システム6.TPiCS-X
- 1パッケージで混在管理にも対応
- 国内外で2,000社以上の導入実績
- 在庫縮小と短納期生産を実現
TPiCS-Xは、各生産形態に対応した個別のシステムを搭載し、混合型生産にも対応できます。
- 量産繰返生産:需要変動に対応する「fMRP」
- 少量多品種生産:部品から製品を管理する「整番管理システム」
- 個別受注生産:マスター登録なしでプロジェクトを生成「整番管理システム+一品生産オプション」
日本語以外にも、英語・中国語・ベトナム語に対応する多言語機能を搭載。
国内外2,000社以上の導入実績を誇ります。
TPiCS-Xは、多機能なマスター機能に加え、10種類以上のオプション機能を追加できます。
複雑な生産形態・業務課題にも適用でき、在庫の縮小や納期の短縮を実現できるでしょう。
クラウド型生産管理システム7.生産革新 Raijin
- 「繰返生産」と「個別受注生産」との両方に対応した生産管理システム
- BOM連携で設計から完成の一気通貫を実現
- プロジェクト・製品単位で原価を管理
生産革新 Raijinは「繰返生産」と「個別受注生産」との両方に対応した生産管理システムです。
個別の管理はもちろん、繰返生産と個別受注生産の注文が混在した場合でも、システム側で自動的に分類します。
同社が提供する、部品構成表管理システム「生産革新 Bom-jin」と連携することで、設計部門・製造部門の統合も可能です。
急な仕様変更でもリアルタイムで共有されるため、タイムロスを最小限に抑えられます。
また、原価管理はプロジェクトや製品単位で把握できます。
予算を設定しておけば、万が一の際に早い段階で問題を把握でき、改善行動を取れるでしょう。
クラウド型生産管理システム8.FutureStage
- 業種ごとに独自テンプレートを提供
- ハイブリッド生産管理・計画生産・個別受注生産に対応
- ローコードで機能拡張が可能
FutureStageは、拡張性の高さが魅力のクラウド型生産管理システムです。
国内製造業の業務に適用するため、以下の業種向けテンプレートを提供しています。
- 自動車部品製造業向けテンプレート
- 金属加工製造業向けテンプレート
- 一般機械製造業向けテンプレート
各業種の商習慣や課題、業務プロセスにも柔軟に対応でき、生産工程の最適化を実現します。
また、見込み生産(計画生産)・個別受注生産を併用したハイブリッド管理にも対応。
企業が成長するにつれて機能が不足する場合でも、ローコードで拡張できます。
複雑な生産管理にも対応できるため、中長期的に業務課題を解決できるでしょう。
クラウド型生産管理システム9.glovia G2
- 操作性・機能性に定評があるシステム
- ミックスモード生産ソリューションで柔軟に対応
- IT部門・製造現場を対象とした教育コースを提供
GLOVIA G2は、FUJITSUが提供する生産管理システムです。
30年以上製造業を支えてきた生産管理パッケージ「glovia.com」がベースとなっており、独自の機能実装により操作性・機能性が向上。
多くの製造業企業で導入されています。
一番の魅力は、同製品内で複数の生産形態を併用できるミックスモード生産ソリューションです。
たとえば、製品自体は見込み生産で管理し、製品の一部を個別受注生産で管理するなどです。
また、対応可能な生産形態が多岐に渡るため、企業の生産形態が変わった場合でもシステムの移行が必要ありません。
GLOVIA G2では、これまでに培ったノウハウをもとに、独自の支援サービスを提供しています。
製造部門・IT部門ごとに独自のトレーニングが組まれているため、導入〜運用をスムーズに進められるでしょう。
クラウド型生産管理システム10.R-PiCS V4
- 個別受注生産からリピート生産まで幅広い生産形態に対応
- 製番別BOMで構成部品をいつでも取得
- オプション機能で高度な生産管理を実現
R-PiCS V4は、25年もの歴史がある生産管理システムです。
長年、製造現場を支えてきたノウハウが集約されており、経営者と現場それぞれの課題を解消します。
個別受注や繰返生産の管理に対応しており、受注生産と計画生産の併用で短納期化を実現します。
製番別BOMでは、過去の構成部品をいつでも取得可能。
顧客から要望があれば、迅速に仕様変更を反映できるでしょう。
またR-PiCS V4には、任意で追加できるオプション機能が用意されています。
たとえば、統合BOM機能を追加し、設計部門と製造部門間で製品コストを共有するなどが可能です。
【グローバル企業向け】クラウド型生産管理システムを比較
クラウド型生産管理システムには、多言語・多通過に対応したグローバル向けの製品も数多くあります。
本章で紹介するクラウド型生産管理システムは、以下の5つです。
- EXPLANNER/J
- Smart生産管理システム
- UM SaaS Cloud
- 生産革新 Fu-jin
- mcframe
現地での導入支援サービスを提供するケースもあるため、海外の工場と国内拠点を連携したい企業におすすめです。
クラウド型生産管理システム11.EXPLANNER/J
- 生産管理だけでなく、販売・会計・債権・債務・原価も管理する大型システム
- 部門間の垣根を取り払い業務効率化を実現
- 多言語・多通貨に対応し、国内外拠点へスムーズに導入
EXPLANNER/Jは、生産管理のみならず販売・会計・債務・原価管理も内包する大型のシステム。
対象業務の情報をシームレスに連携することで、精度の高い生産計画を策定できます。
また、部門間で生じていた重複業務やデータ連携業務を削減。
従来よりも効率的な生産管理を実現できるでしょう。
日本語の他にも、英語・中国語に対応しており、多通貨機能も搭載しています。
国内外の拠点で導入し、グローバルチェーンの最適化を目指せます。
クラウド型生産管理システム12.SMART生産管理システム
- シンプルな設計で低価格を実現
- 属人化業務の削減に貢献
- IT導入補助金(B型・C型)の実績あり
SMART生産管理システムは、標準機能がシンプルな生産管理システムです。
その分低価格で利用でき、必要に応じてカスタマイズも可能です。
クラウド型でありながら適合度の高いシステムが構築でき、コストにムダがありません。
SMART生産管理システムを導入すると、受注~出荷まで、一連のプロセスを管理できるため、人手業務の省略化や属人化業務の排除に貢献します。
また、過去にはIT導入補助金の実績もあるため、生産管理システムのコスト面に不安を感じている場合でも比較的導入しやすいのではないでしょうか。
クラウド型生産管理システム13.UM SaaS Cloud
- 製造現場でも扱いやすいマルチデバイス
- 段階的な機能導入が可能
- Salesforce基盤で強固なセキュリティを実現
UM SaaS Cloudは、製造業務全域をカバーするクラウド型生産管理システムです。
各部門の従業員が扱いやすいよう、マルチデバイスに対応しています。
たとえば、外出の多い営業部門は、スマホから案件の進捗を確認し、管理部門はパソコンからデータ分析や予実管理をするなどです。
また、UM SaaS Cloudの機能は、管理業務ごとに細分化されているため、ビジネスフェーズに合わせた段階的な導入が可能です。
セキュリティ面には、多額の投資が行われているSalesforce基盤を採用。
クラウド型システムの弱みでもあるセキュリティ面を十分に補填しているでしょう。
クラウド型生産管理システム14.生産革新 Fu-jin
- 見込・受注生産に特化
- 多言語・外貨取引に対応
- 専門組織による実稼働までの一貫サポート
生産革新 Fu-jinは、生産管理・販売管理が一体化された組立業向けクラウド型生産管理システムです。
搭載機能は、見込み生産・受注生産のハイブリッド管理に特化しています。
適切な手配管理による短納期化や、製販連携による対応力の向上が図れます。
さらに、多言語機能・外貨取引機能も搭載。
輸出入用の機能には、INVOICE・パッキングリスト・P/O(Purchase Order)が備わっており、海外取引にも十分に対応できます。
また、生産管理システム専門の支援組織が検討・導入・稼働をサポートします。
支援内容には、フィッティングコンサルも含まれるため、システム導入の成功率を格段に高められるでしょう。
クラウド型生産管理システム15.mcframe
- グローバルサプライチェーンの要件に対応
- シグナル機能やタイムラインで現場状況をリアルタイムで把握
- 特有の要件に対応するフレームワークコンセプト
mcframeは、多言語・多通過に対応する生産管理システムです。
中でも、サポート面が充実しており、ビジネスエンジニアリング株式会社の海外拠点やパートナ企業による現地サポートを提供しています。
各国特有の厳しい要件にも対応し、システムの構築・運用を成功させています。
また、現場の業務状況を知らせるシグナル機能・タイムライン機能も搭載。
物理的に離れた海外拠点と本社をシームレスに連携します。
mcframeの搭載機能には、フレームワークコンセプトを採用しています。
これは、生産管理に必要な基本モジュールに加え、要件に合ったオプション機能を随時追加できる仕組みです。
クラウドサービスでありながら、オーダーメイドのようなシステムを構築できるでしょう。
【中堅企業向け】ERP対応のクラウド型生産管理システムを比較
中堅企業向けのクラウド型生産管理システムでは、ERPに対応した以下の製品を紹介します。
- IFS Cloud
- GEN
- Cloud2Mfg
- A’s Style
生産部門のみならず、全社的な最適化を目指す方はぜひご覧ください。
クラウド型生産管理システム16.IFS Cloud
- リーダー評価を受ける多機能システム
- バックオフィスからフロントオフィスを統合し組織のサイロ化を解消
- 必要機能を選んで導入できるコンポーネント型
IFS Cloudは、国内製造業に特化したERPシステムです。
あらゆる生産形態が並行する混合型生産・ハイブリッド生産の対応はもちろん、カスタム製品やライフサイクルの短い製品も管理できます。
また、ERPの他にも設備資産管理(EAM)を搭載しており、第三者機関による評価レポートでは最高評価のリーダーに認定されています。
バックオフィスからフロントまで、あらゆる業務を一元的に管理し、組織のサイロ化を解消。
部門間の連携を促進し、業務の標準化や企業の競争力向上に貢献します。
さらに、機能面に優れたIFS Cloudは、モジュール単位で機能を導入するコンポーネント型のシステムです。
必要機能のみを導入できるため、コストのムダを省き、導入期間の短期化を図れます。
クラウド型生産管理システム17.GEN
- サブスク型の低価格システム
- ノンプログラミングで機能を拡張
- 無料トライアルの利用が可能
GENは、サブスク型のクラウド型生産管理システムです。
課金はユーザー単位で行われるため、コストを最小限にとどめながら、生産管理の効率化を図れるでしょう。
機能の拡張は、ノンプログラミングで実施可能。
またモジュール単位で機能を追加でき、最終的には全社管理を担うERPとして活用できます。
無料トライアルも用意されているため、導入ハードルが低いのではないでしょうか。
クラウド型生産管理システム18.Cloud2Mfg
- 営業・調達・生産・在庫に対応
- 多言語・多通貨にも対応
- 無料カスタマイズで自社にフィットしたシステムを構築
Cloud2Mfgはシンプルかつ低コストが魅力のクラウド型生産管理システムです。
営業・生産・調達・在庫管理に対応しており、各業務データをシームレスに統合します。
必要データをリアルタイムで収集できるため、従来時間がかかっていた原価計算や生産計画を効率化できます。
また、多言語・多通貨機能も搭載しており、国内外拠点の連携に効果的です。
ユーザー側でカスタマイズができるよう、各モジュールが整備されている点も魅力。
ITの知見が不要なうえ、導入後にカスタマイズ費用がかかりません。
クラウド型生産管理システム19.A’s Style
- セミオーダー型だから企業の成長にも対応
- AI-OCRと連携し従来の紙資料をデータ化
- SAPと連携しつつ日本企業の商習慣にも適用
A’s styleは、必要機能のみを選択・導入できるセミオーダー式のクラウド型生産管理システムです。
見込み生産・個別受注生産・大量生産・連続生産などあらゆる生産形態に対応できます。
A’s Styleは紙資料をデータ化するAI-OCRに対応。
導入後、既存の資料を手軽にデータ化でき、データベース上へ反映させます。
また、世界でトップのERPシェアを誇るSAPとの連携も可能です。
全体最適化~業務標準化のうち、SAPで対応しづらい細かな業務は、A’s Styleで補填できます。
現状、紙やエクセルによるデータ管理をしている企業でも、スムーズにデジタル化を推進できるでしょう。
クラウド型生産管理システムを導入する3つのメリット
生産管理システムを検討しているあなたは、具体的な導入メリットを描けているでしょうか。
メリットが不明確なままでは、導入後に思うような成果を上げられません。
また、システム導入に必要な承認が得られない恐れもあります。
本章では、生産管理システムの導入メリットを詳しく解説します。
- 業務の標準化による不良率の低下
- 利益率の改善
- 生産計画の精度向上
生産管理システムの導入を検討されている方は、得られるメリットを今一度再確認しておきましょう。
メリット1.業務の標準化による不良率の低下
1つ目のメリットは、業務の標準化による不良率の低下です。
生産管理システムで一連の業務を管理することで、各工程のあらゆる状況を把握できます。
仮に、特定の製造ラインにて品質のバラつきが生じていることがわかれば、すぐに対策が講じられるでしょう。
また、生産管理システムの活用が進むにつれ、個人の経験や知識に依存している属人的な業務が見えてきます。
業務のやり方を変更したり、別のプロセスへ置き換えたりすることで、属人的な業務を排除できて品質の安定性を担保できます。
メリット2.適正在庫の維持による利益率の改善
2つ目のメリットは、適正在庫の維持による利益率の改善です。
在庫は製造業企業が円滑な生産活動を行ううえで欠かせない要素。
ただ、余剰在庫は管理コストや保管コストを増大させる悩みの種です。
生産管理システムを導入すると、正確な需給予測や生産計画を策定できます。
これにより、確保すべき在庫数が明確となり、適正在庫を維持しやすくなります。
また、製造面においても調達すべき部品の在庫数を把握できるため、調達ミスによる機会損失を削減。
生産管理システムを導入することで、ムダなコストの削減や機会損失の防止により、利益率の改善が期待できます。
メリット3.生産計画の精度向上
3つ目のメリットは、生産計画の精度向上です。
従来の人手による生産計画作成では、担当者の経験や勘に依存することが多く、時には誤った計画が立てられることがありました。
仮に、誤った計画で生産ラインを動かせば、生産効率の低下や在庫の増加などを引き起こしかねません。
生産管理システムを使用することで、過去の生産データや在庫情報などのをもとに、より正確な生産計画を策定できます。
結果、リードタイムの短縮やコストの削減、品質の安定化など、QCDの最適化につながります。
全社最適化を目指すならクラウド型ERPが効果的
全章では、クラウド型生産管理システムを紹介しました。
ただ、生産部門以外の販売・人事・会計など全社最適化を目指すのであれば「クラウド型ERP」がおすすめです。
ERPとは、経営資源の有効活用を目的としたシステムのこと。
生産・販売・人事・会計などの基幹業務を統合し、社内データの一元管理が可能です。
社内のデータフローを円滑化し、部門の垣根を超えた業務効率化や企業の競争力強化を実現できます。
本章では、そんなERPシステムの特徴について、生産管理システムとの違いを交えながら解説します。
ERPはクラウド型生産管理システムよりも対象業務が広域
そもそもERPは、経営の最適化を目指すシステムです。
生産管理システムとの違いをまとめると、以下の通りです。
システム名 | ERP | 生産管理システム |
目的 | 経営資源の有効活用・経営の最適化 | QCDの最適化 |
対象業務 | 全基幹業務(生産・在庫・販売・人事・財務) | 生産業務(一部の受発注・在庫・工程管理業務) |
機能の対象 | 経営者・管理者向け | 管理者・現場向け |
生産管理システムは、受発注や在庫管理を含む生産業務を対象としたシステムです。
対象業務のデータを連携し、品質の向上やコスト削減、リードタイムの短縮を目指します。
一方のERPは、データを連携する点で同じですが、目的は経営の最適化です。
特定の業務プロセスではなく、会社という組織を管理の対象に据え、ヒト・モノ・カネ・情報を効果的に運用できるよう支援するシステムです。
ERPの方が、生産管理システムよりも機能粒度が高い傾向にあります。
ただ、製造業向けのERPでは、生産管理システムを内包する製品が一般的です。
そのため、生産管理に加えて全社最適化を目指す場合は、ERPに対応したシステムを選定すると良いでしょう。
コンポーネント型ERPは低コストを実現
ERPシステムは対象業務が広く、多くの機能を搭載しているため導入コストが高額になりがちです。
しかし、コンポーネント型のERPは、比較的低コストでの導入が可能です。
コンポーネント型とは、数あるモジュール機能から必要機能のみを選択して導入する形態のこと。
引用元:IFS Japan
たとえば、上記のうち会計管理・人材管理・会計管理モジュールのみを導入するなどです。
余分な機能を削ぎ落とすことで、自社への適合度が高いシステムを低コストで導入できます。
生産業務のみならず全社最適化を目指す方へ
本記事では、タイプ別にクラウド型生産管理システムを比較しました。
生産管理システムは製品ごとに生産形態や業務範囲などの特徴が異なります。
製品を選定する際は、以下の5点を意識すると良いでしょう。
- 生産形態への対応
- 対応業務の範囲
- 導入〜運用時のサポート体制
- 費用対効果の適正
- セキュリティレベルの高さ
弊社、チェンシージャパン株式会社は、製造業向けクラウドERP「IFS Cloud」を提供しております。
混合型生産・ハイブリッド生産への対応はもちろん、製造業特有の商習慣にも適合して業務を支援します。
ERPに関するご相談も受け付けておりますので、全社最適化をご検討中の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。
IFS Cloud導入実績は、以下よりご確認いただけます。